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欧州で文化保存のため、過去のゲームを全て動かせるエミュレータを開発 |
2009.02.17 |
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ゲームをプレイするには、そのゲームに応じたプラットフォーム(ゲーム機やPC)が必要。昔のゲームを遊びたいと思ったら、ホコリをかぶった昔のゲーム機を引っ張りだすか、リメイクを待つしかなかったのだが、もし、過去に作られたどんなゲームでも動かせる万能の環境ができたとしたらどうだろう?
そんな夢のようなプロジェクトが “KEEP” (Keep Emulation Environments Portable)。デジタル文化を保存するため、 過去に作られた、ゲームを含むデジタルファイルやソフトウェアを動作させる環境を実現しようとしている。欧州連合は、この野心的なプロジェクトに402万ユーロ(日本円にして約4億7000万円)を出資することを、科学ニュースサイト“New Scientist”が報じた。
エミュレータとは、過去のハードウェア・プラットフォームや、ストレージ・メディア、オペレーティング・システムの機能を再現し、新しいハードウェアで古いソフトウェアを動作させることを可能にしてくれる。既存のエミュレータは、ハードの移り変わりにしたがって開発しなおさなければならなかったが、“初めての汎用エミュレータ”となるKEEPの場合、新しいプラットフォームへの移行が容易となるという。
同プロジェクトに携わっている英ポーツマス大学のDavid Anderson博士は、「デジタル技術の急速な進歩により、いまや1990年代のプログラムでさえも時代遅れになり、永久に失われる危険がある」と指摘。「初期のゲーム機やコンピュータといったハードウェアはすでに博物館でも見られるが、動作しているところを見せなければ、楽器を展示しておいて音楽を聴かせないのと同じ。それは将来の世代にとって文化的な痛手だ」と述べている。
ゲームをきっちり文化としてとらえ、動作も念頭におきながら本格的な保存事業に乗り出すところは、さすがは歴史を大事にする欧州というべきか。このエミュレータ、具体的にどんなものになるのかまだ想像がつかないが、統一プラットフォームを要望する声が出るようになって久しいゲーム業界では、大きな注目を集めるかもしれない。
(中島理彦) |