 |
 |
EA Sportsのムーア氏、EAを去った開発者の作品を“見習いたい”と |
2009.01.22 |
|
世界最大級のゲームパブリッシャ・Electronic Arts社で、EA Sports事業部長を務めるPeter Moore(ピーター・ムーア)氏。EAの柱ともいえるスポーツタイトルを次々と世に放つ一方、忌憚のない発言でもよく知られる同氏は、先日自身のブログで、ある小規模開発集団を指して「我々が学ぶところは多い」と語った。
きっかけは、昨年末、英国のゲームニュースサイト“Eurogamer”で発表された“2008年のゲームトップ50”。このランキングを見たMoore氏は、EA Sportsのタイトルが入っていないことに大ショック。しかし同時に、あるゲームが10位という予想外の好成績をつけていることに目を止めた。
そのゲームとは、たった2人の開発集団“2D Boy”が作った『World of Goo』(画像)。ねばねばした黒いボール“Goo”をつなげ、タワーや橋を築いていくパズルアクションゲームで、PC/Mac OS X向けに開発されているほか、北米ではWiiウェアとしてもリリース。高度な技術とゲーム性で高く評価され、昨年には“Independent Games Festival Award”を2部門受賞している。
興味を引かれたMoore氏は、忙しい日々のさなか、デモ版をダウンロードしてプレイ。その感想として、「スポーツゲーム派の私の好みではないけれど、シンプルながら物理演算をフルに駆使し、デモ版でさえ優雅で中毒性の高い内容になっていることには驚嘆させられた」と述べた。
面白いのは、『World of Goo』の開発を手がけたKyle Gabler氏とRon Carmel氏は、元EAの社員だったということ。その事実を受け、Moore氏も「EAを辞めて新しく会社を興し、少人数と低予算ながら、ユニークで創造性豊かなゲームを作った彼らに学ぶことはたくさんある。イノベーション(革新性)の原動力となるのは、こうした創造性と起業家精神だ」と大絶賛。「うちの事業部も優先順位を正しく設定し、道を踏み誤らないでいると思いたいものだ」と続けている。
巨大企業をあとにした開発者たちが情熱を注いで世に送ったゲームが、古巣のトップの1人をうならせたという快挙。最近は企業の従業員解雇で揺れるゲーム業界だが、混乱の中でも、こうした明るい話が生まれる土壌は整いつつあるのではないだろうか。
(中島理彦)
 |
| (c)2008-2009 2DBOY |
|