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暴力的ゲームは自律神経や睡眠に影響する? スウェーデンの研究 |
2008.11.17 |
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暴力的描写を含むゲームの影響については、これまでに世界中で数多くの研究がなされているが、先日スウェーデンでは、プレイヤーの自律神経や睡眠に影響があることを示唆する発表が行われた。
科学ニュースサイト“Science Daily”の報道によると、この実験は、同国の大学や研究機関が合同で行ったもの。12歳から15歳までの男子たちに、就寝前の2時間、激しい暴力的描写を含むゲームとそうでないゲームをプレイしてもらい、プレイ中と睡眠中の心拍数などを測定した。暴力的なゲームとしてはRockstar社の『Manhunt』、そうでないゲームとしてはアメリカの人気アニメをゲーム化した『Animaniacs』が選ばれた(画像)。
実験の結果、暴力的なゲームをプレイした子供は、そうでない子供に比べて心拍数が上昇しただけでなく、心拍の間隔に大きな変動が見られた。また、この影響は睡眠中も続き、子供の寝入りや目覚めも通常より時間がかかったことが判明。ただし本人に自覚はないようで、「よく眠れた」と回答した子供がほとんどだったという。
研究者たちはこの結果から、「暴力的描写を含むゲームは本人が気づかぬうちに自律神経に影響を与える可能性がある」と結論づけているが、長期的な影響の有無ははっきりせず、他メディアとの比較もされていない。今後も彼らは、暴力的描写と、プレイヤーの攻撃性やゲーム中毒との関連を調べるということだ。
ちょっと気になるのは、『Manhunt』はヨーロッパの多くの国で18歳以上推奨(ドイツでは発禁)となったゲームであること。そのためネットでは、推奨年齢に満たない子供にプレイさせたことに対する疑問の声もあがっている。
(中島理彦)
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『Manhunt』:(C)Rockstar Games. All rights reserved. |
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