いまだに暴力ゲームの代表として槍玉に挙げられることが多いクライムアクション『Grand Theft Auto IV(以下、GTA IV)』。本作を取り上げる暴力ゲーム反対の動きは、世界中に飛び火している。
まずタイのバンコク市では、8月初頭に、18歳の学生がタクシー運転手を刺殺するという事件が発生。警察当局の発表によれば、犯人は『GTA IV』の名前を挙げ、「現実でもゲームと同じようにタクシー強盗ができるのか確かめたかった」と自供したという。これを受けて、同国における『GTA IV』の流通業者がゲームの販売をストップしたことをロイターが伝えた。
この事件の余波は、遠くスペインにもおよんだ。“La Vanguardia”紙が伝えるところによると、同国のタクシー運転手協会は、『GTA IV』を含む暴力的ゲームの発売禁止を行政当局に求めたという。
一方、スウェーデンでは、最近庭園を荒らす若者の行為が頻発していることに腹を立てた管理人が、「『GTA IV』という街を荒らすゲームのせいだ」と糾弾(同国のニュースサイト“NSD”の報道)。だが、これはどう見ても八つ当たりとしか言いようがない。
その反対に、『GTA IV』の暴力描写は物足りないという声も。英国のゲームニュースサイト“Eurogamer”の報道によれば、アメリカのプロレス団体“WWE”所属のヒール役プロレスラー・Randy Orton氏は、「ゲームにもっと暴力を」という立場。「暴力は売れる。俺はもっとゲームで暴力シーンを見たい。大量に血が流れるほどいい」という彼は、『GTA IV』は一部の映画に比べれば子供向けアニメのレベルだと語っている。
北米・欧州などで発売されてからすでに3カ月以上がたつ本作だが、その影響力の大きさにはあらためて驚きを禁じ得ない。
(中島理彦)
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