アメリカの政治家というと、“暴力的ビデオゲームの販売規制をねらっている”イメージが付きまとう。実際、欧米ゲーム事情でも実例を何回か紹介してきたが、そんな抑圧的イメージが和らぐ日は案外近いかもしれない。
米コネクティカット州議会で今年11月に予定されている議員選挙に向けて、共和党から立候補しているJeanne Stevens氏は、ファンタジーMMORPG『World of Warcraft(以下、WoW)』の熱心なプレイヤーであることが報じられて話題になっている。
彼女が脚光を浴びたのは、先月末に地元ニュースサイト“Shore Line Times”で簡単なプロフィールが紹介されたのがきっかけ。「マンハッタン地方検事補を5年間務めた」といった輝かしい経歴のほか、ゲームに関する記述は「WoWというゲームを楽しんでいる」とあっさりしたものだったが、これがよほど珍しかったのか、彼女のことを取り上げるメディアは少なくなかった。数日後、今度はMMORPGファン向けのユーモアサイト“Wandering Goblin”が本人へのインタビューを敢行。その結果、筋金入りのプレイヤーだと判明したのだ。
インタビューによると、Stevens氏がWoWで用いているキャラは、同ゲームで最大となるレベル70のオークハンター。さらに2人のキャラを所持していて、彼女自身それぞれの能力の詳細をすらすら説明できる。本作のことを知ったのは3年前で、父から教わって子供と一緒に始めたとのこと。現在Blizzard社が開発中の拡張パック『Wrath of the Lich King』も、リリースされたら購入する予定だという。
ちなみに、最近取り沙汰されるゲームの販売規制の動きについて、彼女は「家の中のことは政府に一任せず、自分で決めるべき」という立場。自分自身は親として『Grand Theft Auto IV』を家には置かない方針だが、他の人がそれぞれの家でプレイしたいのならお好きにどうぞ、というわけだ。共和党はゲームのような新しい潮流に不寛容と思われがちだが、彼女の考えは“小さな政府”を標榜する保守派本来のものと言ってもいいかもしれない。
4人の男の子を育てる母親でもあるStevens氏は、社会福祉活動や学校・教会の活動にも積極的に参加しているようだ。さぞや忙しい毎日だろうと思われるのだが、MMORPGをプレイする時間をどうやってつくっているのだろう?
(中島理彦)
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