欧米ゲーム事情  

将来の世界市場は“WiiとPS3がほぼ拮抗、360は3位に”と米アナリスト

2007.10.04
DFC Intelligenceの発表(英語)
ercury NewsによるFils-Aime社長インタビュー記事(英語)※要登録(無料)

 新世代ゲーム機が3機種そろい踏みし、本格的な競争がスタートしたばかりの今日のゲーム市場。米リサーチ企業のDFC Intelligenceは、先日発表した将来の予測の中で、この競争には“明白な勝者がいない”という見通しを明らかにした。

 ビデオゲーム市場にはこれまで常に、ダントツのトップを走るハードが存在した。2004年あたりはPlayStation 2がまさにその地位にあり、ソフトの売上はゲーム市場全体の30%にも及んでいた。ところが同社によれば、ハードが世代交代し、据え置き型ゲーム機以外の市場(携帯やPCなど)も急成長を見せている現在、状況は大きく変わりつつある。2010年から2012年にかけては、Wii、PS3、Xbox 360の中で最も成功したプラットフォームでさえ、ソフト売上は10~15%程度にとどまるということだ。
 しかし、それでもあえて3大ハードの順位を予測すると、以下のようになるという。

  1. Wiiは、日本はもちろん、世界市場においても最も売上台数の多いハードになるかも。ただし2位のPS3も手ごわい相手だ。PS3は2012年までに、ソフトウェアの売上ではWiiを抜いてトップになる可能性がある。
  2. Xbox 360はどんなに明るく見積もっても、WiiとPS3に対して互角になるのがせいぜい。今年の第4四半期から2008年にかけて奮起しないと、かなり遅れをとって3位に落ち着いてしまうだろう。大きな難題は、北米以外の市場で支持地盤を確保することだ。
  3. PS3は2009年以降に強い力を発揮する。同年から2012年にかけて、ソフトウェアの売上で確固とした地位を築くだろう。

 このように、数年先では勝者となったとしても“かろうじて”と言う感じだろうWiiだが、現状はいまだにすこぶる好調。San Jose Mercury News紙がNintendo AmericaのReggie Fils-Aime社長に行ったインタビューによれば、発売から1年たつというのに、今年の年末商戦でも供給が需要に追いつかない状態なのだそうだ。「いくら生産してもすぐ在庫切れになるので、需要と供給の均衡点を計りかねている」と本人はうれしい悲鳴をあげている。
 また同氏は、9月末に発売されたXbox 360向けアクションゲーム『Halo 3』の爆発的ヒットにもまったく臆することなく、「あのゲームがハードの売上に貢献しているかどうかは議論が分かれるところ。既存のアクションシューティングと比べてどこが新しいの?」と挑発的な姿勢だ。

 とはいえ、サードパーティの魅力的なタイトルが不足している点が指摘され、日本でもここ数週間、売れ行きに陰りが見え始めているのもまた事実。一方、PS3やXbox 360はソフトラインナップの拡充による追い上げをはかっているところだ。果たして、Wiiは予測どおりトップの座を死守できるのか? 今後も3大ハードの競争から目が離せそうにない。

(中島理彦)