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欧米ゲーム事情  
ゲームの品質チェックを体験取材!業界の末端はどれだけ過酷?
2007.07.19
Seattle Weeklyの記事(英語)
 

 ゲーム開発工程の最終段階となる品質チェック(デバッグなど)。普段あまり脚光を浴びることのない、この分野の実状を探るため、女性記者が現場を体験した出来事をつづった記事が、米シアトル市のニュースサイト“Seattle Weekly”に掲載された。

 担当記者のKarla Starr氏が潜入したのは、ワシントン州レドモンド市で品質チェック業務を請け負うVolt社のチーム。同市は、任天堂やマイクロソフト、その他ソフトメーカーが集うことで知られており、そのためソフトウェアの品質チェック業務を請け負う企業のニーズも多いという。

 人材募集広告に応募してからわずか1時間後、彼女のもとに同社担当者から電話がかかってきた。“ゲーム好きな女性”であることが決め手になったらしく、簡単なやり取りだけで採用が決定。しかし、シフトを割り当てられ、指定された時刻きっかりに集合場所へ赴いたのに、当日はもう空きがないと言い渡されてしまうことに。港湾の日雇い労働者と同じく、実際に仕事をもらうには早めに現地に行って、担当者からの指名をもらわなければならないのだった。

 それでも、翌日何とか仕事にありついた同記者は、さっそくXbox Liveの大型アップデートの検証に携わることに。映画「スーパーマン リターンズ」のダウンロード中、『ダンスダンスレボリューション』をプレイし続けて、マシンがフリーズしないかどうかを確かめるのだ。検証中、コントローラからの入力が効かなくなっていることに気づいた記者はチーフに報告したが、フリーズしたわけではなかったため、“問題なし”と処理されてしまうこともあったという。

 この初日、長時間のゲームプレイは初めてだったせいか、仕事があがる頃にはトイレに駆け込むほど気分が悪くなっていたStarr記者。今回の仕事のほかにも、ストップウォッチ片手に、マシンのオン・オフを延々とくり返す作業などをこなしたという。また、彼女自身の体験ではないが、何カ月も関わってきたソフトの最終段階で、任天堂が課す品質テストのため、24時間ぶっ通しでデバッグ作業をした人の例も紹介されている。

 ちなみに、この仕事で記者が得た報酬は時給8.25ドル。ほかにもっと割りのいい仕事もあるため、現場は人の入れ替わりが激しく、良い人材がなかなか居つかないようだ。開発予算の割り当てにおいて品質チェックは最も軽視されるのが現状で、必然的にレイオフの対象にもなりやすい。ゲームの開発ラインが減る時期となれば、長時間におよぶ過酷な労働の果てに“お役ごめん”となるのも当たり前。格差の激しいゲーム業界の中で、品質チェックに携わる人々は、間違いなく下流に位置づけられてしまっているようだ。

(中島理彦)

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