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「Xbox 360の売上は頭打ち、PS3の値下げは不可避」英アナリスト |
2007.06.28 |
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英国のアナリストグループ“Screen Digest”は、先ごろ、新世代ゲームハードの現状に関する報告を行った。
この報告によると、ゲームハードの売れ行きについてはすでに短期的な数字は出ているが、まだ中長期的な展開を読めるものではないという。一部のハードでは強力なタイトルの登場が待たれる一方、ソフトメーカーの側は普及するハードを見定め中。まさに“鶏が先か、卵が先か”という状況だ――以上のように前置きをしたうえで、同グループは、3つのゲームハードに関する分析を示した。
【Xbox 360】
ヨーロッパにおけるハードの売り上げは壁にぶち当たったようだ。対象ユーザーはいまだに成人男性にかたよりすぎているし、非アングロサクソン系の市場においては米国や英国ほどのブランドイメージを確立できていない。
幅広い層の関心を引こうとする試みはなされているが、FPSなど少数のジャンルから他ジャンルへの拡大がはかどらず、コアゲーマー以外への層に訴求できていない。
ただし、世界中に600万人のユーザーがいると言われるXbox Liveサービスは希望の灯火といえる。また、2007年第4四半期にリリースされる期待作にはXbox 360のタイトルが多い(『Halo 3』や『Bioshock』など)のも事実だ。
【Wii】
新世代ゲームハードの勝者はWiiに決まり、と考える者がいる一方、カジュアルゲームの市場は枯渇するのではと懸念する者もいる。今後、他ハードに比べたときの技術面での弱点はますます顕在化するので、市場が急速に飽和する可能性はある。
一部のパブリッシャーは任天堂の人気に便乗し、クオリティの低いタイトルを急いでリリースする傾向がある。日本のある大手パブリッシャーの関係者は「私たちは賞を取ろうとしているのではなくビジネスをしている。収支がとんとんになればいい」とさえ発言している。
しかし、Wiiの提供するユニークなゲーム体験が幅広いカジュアル層を引きつけたと認識するところもある。開発費を安く抑えられることや、ハードが急速に普及しつつあることから、Wii向けの開発は他のハードに比べて財政的なメリットが大きい。事実、Electronic Arts、ディズニー、UbisoftといったサードパーティはWii向けの開発に力を注いでいる。
【PLAYSTATION 3】
今年末までのハードの値下げは避けられないだろう(これは以前のPSが最初に値下げを行ったのと同様のタイミングでもある)。値下げはハードの売上げを加速させるだろうが、これまでPSのブランドイメージを強調しすぎるあまり、一般消費者に機能や恩恵をきちんと説明しなかったのは問題。PS3の宣伝は抽象的かつ難解すぎて、消費者の関心を引いていない。
一方ヨーロッパの経営者の大半は、最終的な勝者はPS3だと考えており、同地域におけるブランドの地位はいまだ揺らいでいないようだ。「PS2の場合も立ち上げはのろく、7、8カ月後に『グランツーリスモ3』が出てようやく状況が好転した」と指摘する人もいる。ハードの購入を促すほどの際立ったコンテンツが現在不足しているのは確かだ。
今後は、2007年第4四半期から翌年の第1四半期にかけて、PS3の独占タイトルで他に類を見ないものがリリースされるかもしれない。また、SCEEはハードの売り上げを促進させるべく、今年末までに“爆弾”を投じると約束している。それは、ハードの値下げと、PLAYSTATION Networkにおける新しいバーチャルワールド(『Home』)の到来、という形であらわれると思われる。
……以上の報告で特に注目したいのは、PS3の値下げのタイミングに関する予測。もちろん、まだ確定的な情報とはいえないが、今年後半にSCEが打ち出す新戦略のヒントにはなりそうだ。
(中島理彦) |