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欧米ゲーム事情  
Wii、DS好調の陰で、ゲーム制作技術は衰える一方?
2007.05.17
Gamasutraのインタビュー記事(英語)

 ミストウォーカーの坂口博信氏とともに、Xbox 360向けRPG『ロストオデッセイ』の開発に取り組むフィールプラスの社長、“レイ・ナカザト”こと中里英一郎氏。PCゲームの初期からゲーム制作に携わり、Broderbund、エレクトロニック・アーツ・ジャパン、カプコン、Microsoft Game Studiosと、さまざまな職場を体験してきた同氏は、日本と海外のゲーム開発事情に詳しい人物でもある。その中里氏に、欧米のゲーム開発者向けコミュニティサイト“Gamasutra”がロングインタビューを敢行した。

 7ページにもわたるインタビューは、過去のゲーム開発の裏事情や『ロストオデッセイ』の制作状況などにも踏み込み、読み応えのある内容。たいていの日本人関係者ならコメントを避けるような記者の質問にも、ズバリ本音で答えている。とくに注目されるのは、日本におけるゲーム開発の現状に懸念を示しているところ。「今後何年かは、数多くの国産ゲームがWii/ニンテンドーDS向けに発売される一方で、“ハイエンドなゲーム”(高スペックを要求するハード上で技術の粋を集めたゲーム)は少なくなるだろう」という同氏のコメントを受けて、次のようなやり取りがある。

記者:日本の開発会社が、任天堂のゲーム機をメインに開発を行っているという話はとても興味深いですね。というのも、そのことによって日本では新世代ハード向けの開発に関する知識が遅れてしまうのではないかと思うからです。日本のゲーム業界の未来について、そういう危惧はありますか?

中里氏:とても危惧しています。ゲーム業界はグローバルなものですから、グローバルな市場全体が好調ならば問題はありません。でも日本だけに限っていえば心配ですね。日本の業界は今後、クラシックなタイプのゲームに比重が移っていくと思うんです。ちょうど、オンラインPCゲームで、欧米のパブリッシャーがハイエンドで美しいタイトルを作る一方、韓国や中国のゲームがそうなっているように。(中略)テクノロジーの面では日本は大きく立ち遅れるかもしれません。

 ……さらに、優秀な技術を用いた独創的なタイトルの多くが、続編作りに力を注ぐ日本ではなく、欧米からリリースされているという記者の指摘に対して、中里氏は、日本では開発者同士の技術共有がうまく行われていないことを嘆いている。たしかに、欧米発の技術が日本市場でのプレゼンスを強めつつあるのは事実で、最近ではカプコンとスクウェア・エニックスが米Epic Games社の開発専用ミドルウェア“Unreal Engine 3”のライセンスを取得したところだ。

 任天堂は、ハードの処理性能よりもインターフェースに着目することによって、ゲームに触れたことのない人々を取り込むことに成功した。しかしその一方で、中里氏の言うとおり、高スペック向けの開発技術が日本で遅れているのだとすれば、それは中長期的に見て憂慮すべき事態なのかもしれない。みなさんはどう思われるだろうか?

(中島理彦)

 
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