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『POSTAL』映画化 “9.11”を思わせるシーンに非難ごうごう |
2007.04.19 |
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『ブラッドレイン』『アローン・イン・ザ・ダーク』『ハウス・オブ・ザ・デッド』など、ゲームの映画化作品を手がけるたび、トホホな出来でゲームファンを怒らせているドイツ出身の監督ウーヴェ・ボル。そのボル監督が、今度は、郵便配達人が無差別殺人をするアクションゲーム『POSTAL』を映画にした。もともとゲームは悪趣味な残虐描写で問題視されただけに、映画も秋の公開時には注目を集めるかもしれないが、ひと足先に、別の問題でクローズアップされている。
事の発端は、ネット上で流れた映画の予告編。この中に“旅客機が高層ビルに突っ込むシーン”があることから、米国で非難の声が高まっているのだ。飛行機突入の瞬間がビルの中にいる人の視点で描かれていて、たしかにショッキングな映像となっている。
この騒動を取り上げたNew York Post公式サイトは、「9・11の悲劇を茶化した一般向け映画は、おそらく本作が初めてではないか」と報じ、NY同時多発テロの犠牲者遺族の声をあわせて紹介した。「なぜ大量殺人のパロディーなんかを」と声を震わせるのは、9.11で兄弟を失ったDebra Burlingameさん。「1,100人の遺体がまだ見つかっていない現状を何とも思わないのか。越えてはならない一線があることを知らないのか。無差別テロを世界中が非難したのはついこの間のことなのに、今ではもう、映画界がパロディーにして当事者の心を傷つけている」と語っている。
また、世界貿易センターで夫人を失ったCharles Wolf氏も、予告編を見て不快な気分になった一人だ。「配給者は、このシーンの存在を警告する社会的義務がある。妻はあの日、飛行機が突っ込んだビルの中にいたんだ。しかし、たしかにひどいシーンだとは思うが、アメリカは自由のために闘う国なのだから、公開禁止にしろとまで言うつもりはない」
こうした声に、当のボル監督はいささかもひるんでいない様子。問題のシーンを入れるにあたっては長時間にわたり討議を重ねたとのことで、「たしかにドギツイが、映画全体の流れにはぴったりはまる。自爆テロの愚かしさを示すためにこのシーンを入れたんだ」とコメントしている。なお、映画「POSTAL」の米国での配給はまだ決まっていないが、ドイツでは2007年9月27日(木)に公開される予定とのことだ。
(中島理彦) |