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仮想キャラへの拷問がプレイヤーに与える感情的ストレスとは? |
2007.1.11 |
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英国、オーストリア、スペインなど欧州各国の科学者チームは、仮想キャラクタへの拷問がプレイヤーにどのような感情的ストレスを与えるかを研究し、その結果を発表した。
1960年代、米イエール大学の心理学者スタンリー・ミルグラムは、“権威に服従して拷問を行う人間”の心理状況を実験したことがある。ナチス・ドイツのユダヤ人虐殺で責任を負ったアドルフ・アイヒマンにちなみ、「アイヒマン実験」と呼ばれるものだが、被験者は拷問を受ける人間が役者だとは知らされておらず、その道義性が疑問視されていた。
そこで、今回の実験では、相手が“現実には存在しない仮想キャラクタ”であることを被験者が知っている場合、同様の実験が有効であるのかを調べるのが目的となっている。
被験者は3Dゴーグルを装着し、女性の仮想キャラクタが拘束されている姿を見せられる。そして、仮想キャラが与えられた質問に対して誤った答えを口にしたとき、被験者は目の前の装置で電気ショック(もちろん本物ではない)を与えるよう指示される。誤答のたびに電圧を上げていくので、仮想キャラの見せる苦悶の度合いもしだいに高まっていく。
この間、被験者たちは生理学的反応をモニターされている。また、文章だけでやり取りをおこなう別の被験者も用意され、反応の違いが分析される。
実験の結果、仮想キャラの苦痛を目の当たりにした23名の被験者は、文章のみの被験者よりも強い感情的ストレスを経験し、うち6名は途中で拷問を放棄したということだ(逆に言うと、17名は感情的ストレスがあったにもかかわらず、最後まで拷問を続けたことになる)。
科学者チームは、今回のデータをもとに「社会心理学の実験に仮想キャラクタを用いるのは有効であり、被験者をあざむくことも回避できる」と結論付けている。 実験の風景はこちら
(中島理彦) |