欧米ゲーム事情  
ゲームを用いた学校教育の可能性について肯定的な報告
2006.10.05
Futurelabサイト(英語)

 英国の非営利リサーチ団体Futurelabは、1年にわたる調査をもとに、「市販のコンピュータゲームは学校教育のツールとして効力を発揮するかもしれない」との調査結果が出たことを明らかにした。

 “Teaching with Games”と呼ばれるこの調査は、大手ゲームパブリッシャーのElectronic Arts、Microsoft、Take-Two Interactiveなどの協力のもと、英国に住む小中学校の生徒と教師のグループを対象に行ったもの。さらに、生活シム『THE SIMS 2』、中世ヨーロッパストラテジー『KNIGHTS OF HONOR』、ローラーコースターシム『ROLLERCOASTER TYCOON 3』を用いた教育を実践した、12人の中学教師の事例も紹介している。

 調査結果によると、教師のコンピュータゲームに対する評価はおおむね肯定的だ。ゲームは生徒のやる気を高めるだけでなく、コンピュータスキルや戦術的思考、問題解決能力を向上させると考えられている。ただし、市販のゲームを学校のネットワークで用いるときは、ライセンスやコピーライトなどの法的問題が壁になるという指摘も出ている。

 特に面白いのは、ゲーム教育において、教師は必ずしもゲーム自体に秀でている必要がないという点。「もちろん指導上必要な知識はあるが、教育目的を達成するには、ゲームの腕をあげるよりもカリキュラムの理解を深めるほうが大事」とFuturelabは述べている。

 生徒の場合、5人のうち3人は、学校でコンピュータゲームを用いた学習をしたいと回答し、年齢が若くなるほど意欲が強かったという。また、「学校ではゲームをしたくない」と答えた生徒の約4割は、家でプレイするほうがいいと答えており、ゲームと勉強を明確に区別してとらえていると思われる。

 Futurelabの調査結果は詳細にわたり、興味深いデータがほかにも数多く紹介されている。興味のある人はFuturelabサイトをチェックしてみよう。

(中島理彦)

 
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