日本におけるe-sports元年は今年?その理由となる様々な追い風がそこかしこに見え隠れ
今年は各HMDが販売され、VR元年になると業界では騒がれていますが、日本国内ではもうひとつ元年になるのではないかと考えていることがあります。
“e-sports/リアルゲームイベント”
筆者は本当の意味で2016年が、日本において「e-sports/リアルゲームイベント」の元年になると考えています。
なぜそう考えるかについてすこし話をさせていただければと思います。
ゲーム業界でe-sportsの話をすると「e-sportsは日本には根付かないよ」って簡単に答えるひとがいます。
確かにe-sportsが盛んな国に比べると日本ではまだまだ発展途上だと言わざるおえないと思います。
が、ゲーム業界の人がこの言葉を言うとすこし「イラッ」とします。
俺たちは根付かせる側の人間だろう〜!!!って。
もちろんe-sportsは日本でも根付いていて、大きなムーブメントになっていないだけで十分熱い世界があります。
昨今はソーシャルゲームなどの熱量がとても高く、その影に隠れてしまっている感もあります。
そんなe-sports/リアルゲームイベントに追い風が来ています。
[イベントレポート]
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【追い風 その1】ソーシャルゲーム・オンラインゲームの普及
ソーシャルゲームやオンラインゲームは、ゲームの向こう側に人がいることでより面白さを増すように設計されています。
その為ユーザーが減ってしまうということは、ゲームの面白さとしても死活問題になります。
ゲームを長く楽しんでもらう方法のひとつとして、リアルゲームイベントが盛んになってきています。
ガンホーさんなどのPCオンラインRPGなどを運営する会社さんからすると、ソーシャルゲームブームの前からリアルイベントをユーザーの為に開催していました。
これらのイベントではゲームを軸に人が集まり、ユーザーと開発運営会社とが直接コミュニケーションを取る機会になっています。ゲームへの愛情を双方が再確認し、さらにゲームを両者で育てる機会へと発展しています。
重要なのはこれらのイベントを、ソーシャルゲームブームのおかげで多くの企業が重要な要素として認めつつあることです。
リアルイベントが集客として、ビジネスとして重要だと判断しているという点が追い風のひとつです。
【追い風 その2】動画配信・ストリーム配信の普及と一般化
ゲームは漫画や小説・アニメと違って短い時間で楽しむことが出来ないコンテンツです。
その為、気になっていたり面白そうと思っていてもプレイすることができず、ゲームから遠のいてしまっているひとも多いと思います。
昨今、動画配信が簡単に行えるようになり、個人でも気軽に動画をネット上に掲載したり、ストリーム配信が可能になりました。
ニコニコ動画やTwitchなどの配信でゲーム放送を楽しんでいる人も多いかと思います。
その中でゲームを上手くユーザーに伝えられるひとに注目が集まり、視聴数を稼けるようになって来ています。
ゲームを上手くユーザーに伝えて欲しい。ユーザーにゲームの深いところを伝えて欲しい。
そんな開発者側の期待にも答えられるプレイヤー増え、さらに需要がまし、足りなくなってきている状況だと思います。
面白いユーチューバーというだけでなく、プロとしてのゲームプレイヤーの枯渇が、昨今騒がれはじめています。
需要に対して供給が足りないこの状況が、ふたつめの追い風です。
【追い風 その3】アクションゲームの復活&黒船到来
『LEAGUE of LEGENDS』『World of Tanks』などの海外だけでなく、国内人気の高いオンラインゲームの名前を1度は聞いたことがあると思います。
アクションゲームと括るには語弊があると思いますが、MOBA系ゲームも含めアクション性の高いオンラインゲームが日本で再度本格的に花開こうとしています。
PCやコンシューマハードだけでなく、モバイルやパッド向けゲームでもアクション性の高いものが増えてきており人気を博しています。
これらのゲームは静止画や2D演出のゲームに比べて、絵に動きがあり操作テクニックも要するため配信栄えすることもあり、今後配信数が増えるのではないかと思います。
また国内外でPS4の販売台数が好調で、手軽に配信できるゲーム機が普及すれば自ずとアクション性の高いゲームの配信も増えるのではないかと考えます。
e-sportsの主戦場であるアクション性の高いゲームの人気上昇がみっつめの追い風です
同時に3つもの追い風が吹くことは稀です。
リアルイベントの価値を会社が理解し、ユーザーが注目・必要とし、さらに今後のゲーム業界にプロのプレイヤーの需要がある。
これらが日本でのe-sports文化の促進に大きな役割を持つと考えています。
課題|ゲームに対しての接し方が、日本とe-sports先進国に大きな違いがある
追い風が吹く中、日本ならではの解決しなければならない課題もあります。
「対戦よりも共感」
ゲームに対しての接し方が、日本とe-sports先進国に大きな違いがあると筆者は考えます。
そもそも日本人の多くは争うことが好きではないのではないかと感じています。
ゲーム文化も語弊を恐れず言えばファミコンから始まりました。(インベーダーごめんなさい)
ファミリー向けなんです。家族でギスギスする様にはもちろん作られていません。
ファミコンブームの時、カセットの貸し借りしたり、ファミコンのある家に集まり順番にプレイしたり、みんなで仲良くあそぶ道具として普及しました。同じゲームをプレイしたり、情報を共有したりして、ゲームを通して共感することが多かったと思います。
もちろん『ストII』のように対戦で盛り上がるゲームも沢山ありますが、日本のゲーム文化の根底に「共感することに喜び」があるように筆者は感いています。
となると、e-sportsももっとゲームプレイヤーの間で共感できる形を作っていく必要があるのではないかと感じています。
例に出すとK-1やプライドです。これら以前にあったボクシングなどの格闘技に比べて、テレビでの放送でわかりやすく情報を伝え、スター選手を輩出(演出)し、ある種作られた形で(プロデュース側の演出も込みで)格闘技を表現していました。この頃家庭で親子で話題にした(共感した)ことも多いと思います。
これらの進化系がe-sportsに求められているのではないかと考えています。
ゲームは種類が沢山あり、ルールも複雑です。これらをどう共感を呼ぶところまで伝えきるかが勝負となりそうです。
もちろん言葉では簡単ですが、一筋縄ではいかないと思います。
e-sportsの発展には、e-sportsプロデューサーの演出による共感が鍵となりそうです。


