「福島ゲームジャム 2015」経験した人が地元で活躍するにはまだ時間がかかる

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あっぽすぎ
2015年07月27日

 8月22日(土)から福島県郡山市をメイン会場に行われる「東北ITコンセプト 福島GameJam 2015」(以下、福島ゲームジャム)。
 「福島ゲームジャム」は、IT/ICT産業が地理的な制約を受けることがない点に着目し、ゲーム開発を通じた人材育成と産業化の種まきを目的として行われているイベントだ。
 2011年にイベントが開催されてから5回目を数える。
 30時間という制限時間内に、少人数のプロ・アマの混合即席チームでゲームを開発。これに加え、併設したワークショップに来た子供たちが書いてくれた絵を、ゲームに取り込むなどして、ゲームがどのようにして作られていくのかを子供たちにも体験してもらうという一面も持つ。

 NPO法人国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)で、「福島ゲームジャム」のプロジェクトリーダーを務める中林寿文氏(サイバーズ 代表取締役社長)に話を伺った。
 インタビューはこれで2度目。

 「福島ゲームジャム」がどのような経緯で始まったのか。またどのようの意味を持って実施されているのかというお話は、以前のインタビュー“「福島Game Jam」人材育成にまでテーマを広げ、より大きな達成感を”をご覧頂くとして、今回は「福島ゲームジャム 2015」のテーマや、今抱えている問題等をお話しいただいた。 

小中学生へのワークショップ&海外との密な連携

—今回5回目となりますが

中林寿文氏(以下、中林氏):

 石の上にも3年と言いますが、経験則から3年もあれば、結果が見えてくると思っていました。ですがまだはっきりした結果が出ていない。3年では、まだ何も見えないと感じ続けてきて、今年で5回目になったわけです。
 少しずつ、やっていることに周りの人が気づいてきたたかなというのが5年目です。

 震災の年2011年にやった時も次の年もやるかどうかは我々にも分からなかったというのが本当のところ。

 我々IGDAはNPO団体ですが、福祉団体ではなく職能団体という意味合いが強いので、毎年毎年やり切って、また次の年にやれることがあるのなら、やろうというスタンスでこれまでやってきました。
 一見同じことをやっているように思われるかもしれませんが、回数を重ねる毎にこのイベントも変化してきました。
 小中学生へのワークショップの展開。
 ゲーム産業という視点を取り込み、広域で連携するというテーマを掲げ、今年はこれまでの台湾やチリに加え、アメリカ、カナダ、スイスといった海外のサテライト会場も数多く参加します。
 単にサテライト会場が海外にあるというものではなく、各会場と深く連携しもの作りをする。今内容を練っているところです。

福島GameJamを通じて被災地の今を知る

--中林さんから見て被災地は

中林氏:
 イベント開催時だけでなく、度々、南相馬のエリアに視察に行っているのですが、2013年までは瓦礫が撤去される、立ち入れる場所が広がっていくなど、少しずつ変化しているのが見えていました。
 ですが今年の6月にも行ってきたのですが、このところあまり変化がない。
 東京に住んでいると、悪いニュースがない限り報道されない。風化しているのではないんですが、意識から遠ざかっているようには感じます。
 ただ、現場を見るとまだ復興までには至っていないことを実感します。
 2014年はスケジュールの都合で実施できなかったのですが、これまで東京出発組は、現地視察も行っていました。
 現地の人から「もっと被災地を見に来て欲しい現状を知って欲しい。」という声も多く聞きます。福島GameJamで大切にしていきたいポイントです。
 今年は、改めて、現地視察を実施します。

チャレンジした成果としてやりたいことができている

—-今後の課題は

中林氏:
 来年の話はさておき、福島GameJamは、人材育成という点で、長期的な投資ではあるものの、一方では短期的に成果が見えることを考えなくてはならない現状もあります。
 つまり、生活ができるのかということです。
 福島GameJamは、高校生、専門学校生をメンバーとして募い、イベントを行っています。彼らの中には、最終的に地元で仕事をしたいという思いを持った子が多い。
 しかし福島にはゲーム、デジタル系の会社がほぼないに等しい。学校を卒業しても、東京、仙台に職を求める。そして、そこで得た知識を持って帰り、地元で活躍する。これを考えても、5年はまだ短い。
 一方、小中学生向けのワークショップもやっているのですが、その子たちのことを考えてると10年スパン。
 まだまだ時間が必要です。
 
 ですが、実際に福島GameJamに参加した学生が、ゲーム会社に就職しています。
 チャレンジした成果として、やりたいことができている。これは大事なことではないでしょうか。


—-本日はお忙しい中、ありがとうございました。

東北ITコンセプト 福島GameJam 2015 開催概要

東北ITコンセプト 福島GameJam 2015公式サイト
主催: 特定非営利活動法人 国際ゲーム開発者協会日本 (NPO法人 IGDA日本)
共催: 国際ゲーム開発者協会東北(IGDA東北)
協賛: サイバーズ株式会社、 株式会社グルーブシンク、株式会社ウェブテクノロジ・コム、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社、マッチロック株式会社、Epic Games Japan、株式会社アトミテック、株式会社ユビキタスエンターテインメント、WiZ専門学校 国際情報工科大学校、株式会社ジーパラドットコム、国際アート&デザイン専門学校


期間: 2015年8月22日(土曜)~23日(日曜)
会場: WiZ専門学校 国際情報工科大学校
協力: まなそび
サテライト協力: 専門学校HAL東京、 ぴこす、 IGDA名古屋、 中部ゲーム産学協議会、IGDA台湾
後援: 福島県郡山市、 福島県教育委員会、 郡山市教育委員会、 本宮市教育委員会
田村市教育委員会、 三春町教育委員会、 富岡町教育委員会、 須賀川市教育委員会、郡山地域ニューメディア・コミュニティ事業推進協議会

サテライト会場 / Satelite Venues

 

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あっぽすぎ

 
温和な顔をして大概何かに怒っています。
部屋が暑い。食事が出てこない。無理矢理起す。イタズラされる。……あ!これウチのチビ(リクガメ)のことだった!
今一番気になっているのは、いまさら…いや!あらためて電子書籍。端末が変わればもっと売れると思うんだけどな~。
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