今回のクリエイターズファイルのゲストには『テイルズ オブ シンフォニア』『テイルズ オブ ジ アビス』といった作品のシナリオを手がけられた実弥島巧さんです。もともとはライターとして活躍されていた実弥島さんですが、あることがきっかけとなり『テイルズ オブ シンフォニア』のシナリオを手がけられることになったとか。それでは、早速お話をお伺いしていきましょう。
実弥島さん: 元々はフリーライターとして活動し、ゲームのノベライズなど、出版関係に携わっておりましたが、ご縁があって『テイルズ オブ』シリーズのシナリオを書いてみないかと声をかけていただきました。それで『テイルズ オブ シンフォニア』のシナリオからシリーズに参加させていただきました。最近では2005年12月に発売されました『テイルズ オブ ジ アビス』のシナリオも手掛けました。現在は『エミルクロニクルオンライン』のノベライズなどに関わっております。 実はゲーム関係の仕事をするとは、少しも考えてもいませんでした。ライターをしている頃に、メガCDの『LUNAR ETERNAL BLUE』のテストプレイヤーをやらせていただいたのですが、その時、かなりマニアックな感想を提出したようなんです。それで私のことを覚えてくれたある人が『テイルズ オブ シンフォニア』のシナリオライターを探している時に「あのマニアな奴はどうだろう。確か小説も書いていたはずだ」と、私に声をかけてくれたのが、現在の仕事に就くきっかけでした。
前回ご登場いただいた、吉積さんとのお付き合いの中で、面白いエピソードなどがありましたらお聞かせ下さい。
やはりアイディアが浮かぶのはブレストの場が一番多いです。人と話すことで自分も考えを整理できますし。詳しい経緯は失念してしまいましたが、『テイルズ オブ ジ アビス』のブレストで、私の言いたいことが他のスタッフに上手く伝わらなかったことがあって、自分自身でいらついたことがありました。それが主人公の日記という「あらすじシステム」に繋がりました。「違うんだ、言葉の選び方が下手だっただけで、本当はこういうつもりだったんだ」という心の叫びを見られたら、誤解されやすい主人公の性格もプレイヤーに分かってもらえるのではと。
「こんなゲームをつくりたい」「こんなゲームで遊んでみたい」など、今後のゲーム・エンタテイメント業界におけるご自身の展望や、業界全体への希望などをお聞かせ下さい。そして最後に、今後ゲーム業界を目指している読者へ向けて、作品作りにおいて一番大切だと思うこと、作品を世に送り出すにあたって心がけていることをお聞かせ下さい。
大切なのは好奇心を持つことだと思います。例えば自分の好きな食べ物があったら、何故それが好きなのか、作り方はどうなっているのか、自分以外の人間はそれをどう思っているのか、調理法は、歴史は、と転がしていくと、色々なことがわかりますよね。色々な人の意見も聞くことになるでしょうし。これは嫌いなものに対しても同様です。好きなものの良さは、嫌いなものがあって初めてわかると思うので。物作りには様々な視点が要求されると思うので、一つの物を多面的にとらえる癖がつくといいのかなと思います。
好奇心を持つことが大切だとおっしゃる実弥島さん。ただ「好き」「嫌い」で終わらせるのではなく、ひとつのことを好奇心を持って追求することが物作りには欠かせないのですね。まだまだお話をお伺いしたいところですが今回はここまでです。それでは、次回のお友達を紹介していただきましょう。
人気キャラクタを生み出したにしださん。一体どのようなお話をお伺いできるのでしょうか? 次回もお楽しみに。それでは実弥島さん、今回は本当にありがとうございました。