今回のゲストは『ONEPIECE グラバト』シリーズや『JUMP SUPER STARS』などの作品を開発してきたガンバリオンの山倉千賀子さんです。若くしてゲーム開発会社を立ち上げられ、社長として舵取りをしてこられた山倉さん。設立当初は大変な苦労をされたとか。それでは、早速お話を伺っていきましょう。
(C) JUMP SUPER STARS プロジェクト (C) 2005 Nintendo / GANBARION
高校生の頃、ファミコンやパソコンのゲームを少し触ったんですが、好きとまでは行かなかったです。その後、ファミコンショップでアルバイトをするようになり、そこの店長を任されました。そこで実際にゲームを遊んでみて「ゲームを仕事にしたい」と思うようになったのがきっかけですね。 しばらくして、プレイステーションの登場を契機にゲーム流通の転換期になって、その時に自分も“売る側”から“作る側”に移ろうと考えて作り手側になりました。
前回ご登場いただいた宮迫さんとのお付き合いの中で、面白いエピソードなどがありましたらお聞かせ下さい。
自分はアイディアを出す側ではないので、ゲームの内容に関するひらめきは今まで無いです。ゲームプロデューサーとして最終チェックをする位で、現場指揮やゲーム性云々はディレクターに一任しています。 なので、アイディアがひらめくとはちょっと違う話になるんですが、「現場にいないからこそ、見えてくるもの」があると思います。例えば「14型でビデオ出力だと、この文字は読めないよ!」とか「“デフォルト”じゃあ、このゲームをするターゲットはわからないよ!」とか。もちろん実際はこんな単純なレベルは、ほとんどは現場でクリンナップされているんですけど、やっぱり少しはもれる事があったりして、それを私がユーザーに近い立場で指摘する事が多いですね。…デバッグというのかな? 作品に関わることはどちらかというと、企画作成からスケジュールや見積もり、人員確保などの最初の立ち上げの時の方が精力的に動いています。
思い出深いのは、最初に開発した、いわば0番目の作品です。 記念すべき最初の作品だったのですが、諸事情でお蔵入りになってしまい、当時とても悲しかったです。もう二度とこんな思いはしたくない、と自分の力の無さを悔やみました。 でもその後、初めて世に出したゲームが誰もが予想しなかったヒットを記録して、PlayStationアワードで50万本以上販売したタイトルに贈られるゴールドプライズを受賞した時は嬉しかったです!
それでは、今後挑戦してみたいことを教えてください。そして最後に、今後ゲーム業界を目指している読者へ向けて、作品作りにおいて一番大切だと思うこと、作品を世に送り出すにあたって心がけていることをお聞かせ下さい。
“ゲーム作りに大切なもの”として「最高の情熱」「最高の技術追求」「最大の思いやり」の3つをガンバリオンでは掲げています。これはゲーム作りに関わる全てのものに対してです。この3つをスタッフそれぞれが持つことによって、『スーパーマリオブラザース』のような「永く愛されるゲームをつくる会社へ」を目指しています。 ガンバリオンがある九州・福岡には、GFF会員の会社をはじめとした沢山の元気なソフト会社があります! 将来ゲーム業界を目指している人には、都心以外にも選択肢がある事を覚えておいて欲しいですね。 尚、先ほども言いましたが、わたくし山倉千賀子こと“やまちか”がゲーム会社ガンバリオン!女社長のBlogをやってます! 残念ながら今発表できる新作はありませんが「ゲーム会社の実態」や「タメになる?」話がもり沢山、今のところ毎日更新中です(汗)ので、ぜひ一度お越しください!
「情熱」「技術」「思いやり」が大切だとおっしゃる山倉さん。スタッフ全員がその気持ちを持ち、一丸となった結果生まれるのが名作と呼ばれる作品なのでしょう。まだまだお話をお伺いしたいところですが今回はここまでです。それでは、次回のお友達を紹介していただきましょう。
『.hack』シリーズ、『ナルティメット』シリーズなどの開発に携わってきたサイバーコネクトツーの松山さん。一体どのようなお話をお伺いできるのでしょうか。次回もお楽しみに。それでは山倉さん、今回は本当にありがとうございました。