Last Update:2005/12/26
週に1回ゲームクリエイターにお話を聞いて、お友達まで紹介してもらっちゃうスペシャル企画だ!
>>第211回
エンターブレイン
杉山一郎さん
 今回のゲストは『トゥルーラブストーリー』シリーズ、『キミキス』のプロデューサー・杉山一郎さんです。『キミキス』誕生の秘話、企画当初のエピソードなど様々なお話しをお聞きしています。それでは、早速お話を伺っていきましょう。

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最初に、これまでの職歴、そして現在携わっているお仕事、などを簡単で結構ですので教えてください。また、杉山さんが現在のお仕事に就く決心をしたのはいつ頃、どんなことがきっかけでしたか? その時のエピソードなどと合わせてお聞かせ下さい。

  杉山氏:
 大学卒業後、アスキーに入社しました。最初に担当した仕事は、SFC『アルディライトフット』という横スクアクションの世界観設定とステージ間の寸劇のシナリオです。みんな知らないだろうなぁ…。このタイトルはやたら難産でしたね。シナリオが終わった時点で抜け、続いてSFC『ダウン・ザ・ワールド』というアスキーとしては大作RPGのシナリオとスクリプト担当に回されました。このソフトもやたら難産で(苦笑)、必死で働いていたら、いつの間にかバトル以外のパートのディレクターになっていたという…。今となっては若き日の良き想い出です(笑)。
 その後、プロデューサーになり、PS『トゥルー・ラブストーリー』(以下、TLS)や、PS『ガレリアンズ』、PS『トリフェルズ魔法学園』、DC『ベルセルク』などを作りエンターブレインが発足。異動になり、現在に至ります。特に印象深いのは、シリーズ化された『TLS』と『ガレリアンズ』ですね。
 現在はPS2『キミキス』を作っています。

 大学の時、FC『ドラゴンクエスト』を遊んだのがこの業界に入ったきっかけでしたね。
 ゲームをプレイしていて、村人が自分の名前を呼んでくれることに衝撃を受けました。「これは、映画を超える!」な~んて思ったりして(笑)。大学の映像学科でシナリオを専攻していたこともあり、こんなゲームがあるなら自分の能力も生かせるかな、と思い、アスキーに作成したシナリオを送ったら、即内定をもらいました。バブルでしたね~(笑)。

 


前回ご登場いただいた、ドン・マッコウさんとのお付き合いの中で、面白いエピソードなどがありましたらお聞かせ下さい。


杉山氏:
 マッコウさんは、どんな真面目な打ち合わせの時もダジャレを欠かさない、とても素敵な方です(笑)。ああいうノリが声優さんをリラックスさせ、いい演技を引き出すんでしょうね。


これまで、自分の仕事に影響を与えてくれた人はいらっしゃいましたでしょうか? また、これまでのお仕事の中で"これは良い"と感じたアイディアはどのようなものでしたでしょうか?

  杉山氏:
 作詞家の康珍化さんには大きな影響を受けました。
 『ダウン・ザ・ワールド』の原作が康珍化さんだったのですが、僕の書くシナリオをとても気に入ってくださって、色々と作詞家ならではの言葉の印象の付け方を教えてくださいました。逆に僕は康さんにシナリオのセリフのテンポ感を教えたりして…。そんなやりとりの集大成がPS2『ガレリアンズ:アッシュ』とOVA『ガレリアンズ:リオン』なんです。康さんとは年齢を超えた大親友です。何せ康さんのデビュー作「恋の呪文はスキトキメキトキス」を聴いたのは僕が中学生の時ですからね~。

 思いついたアイディアですか? 「キス」をテーマにした恋愛シミュレーションを作ろうと思いついたときは、思わずガッツポーズしましたね。風呂に入っていたので素っ裸で(笑)。
 男の子も女の子も、相手を好きになったら、キスしたいと思うのは自然な流れだと思うんですよ。そんな気持ちを表現しつつ、ゲームらしくプレイヤーの努力次第でいつでもどこでもキスが出来る。そんなゲームを作れたら…。それが『キミキス』です。

 


これまで杉山さんが携わってきた作品の中で、特に思い入れが深い作品を挙げてください。また、自分がプレイしたことのあるゲームの中で、「名作」と呼ぶべきゲーム作品を1タイトル挙げるとすれば何ですか?

  杉山氏:
 僕は今作っているものが一番好きというタイプなので、『キミキス』が一番思い入れ深いです。『キミキス』はキスをテーマにした恋愛シミュレーションで、両想いになった女の子といっぱいキスが出来るわけですが、最初にこの企画をグラフィックディレクターの高山箕犀君に話したとき「エンターブレインが18禁出していいんですか?」って言われてしまいました。どんなイベントグラフィックを想像したのか…恐ろし~っ(苦笑)。

 名作として挙げるのはSFC『クロノトリガー』ですね。タイトルが明快でかっこ良いかったですね。タイムスリップものって一発で分かりますからね。印象的なシーンでは、死んだ主人公を恋人がタイムスリップを利用して助けるところかな。彼女が主人公に言う「もう死んじゃダメだよ」って台詞。あれは泣けました。…思い出したらタイムスリップものが作りたくなってきたなぁ。

 


今後のゲーム・エンタテイメント業界におけるご自身の目標とプレイベートではどのように過ごされているかを聞かせてください。そして最後に、作品作りにおいて一番大切だと思うこと、作品を世に送り出すにあたって心がけていることを教えてください。

  杉山氏:
 まずは『キミキス』を早く完成させて、発売することが目標ですね。楽しみにしている方々をお待たせしていますから。
 最近、プレイベートでは通勤電車の中でPSP『ギレンの野望』をやってます。1日2ターンぐらいしか出来ないし、よくやり直すので、まさに1年戦争です(笑)。

 作品を作るのに一番大切なのは、「自分が遊びたいと思うソフトを作る」です。自分がやりたいゲームだからこそ、一生懸命、愛情を持って作ることができるのだと思います。

 


自分が遊びたい作品と思える作品を作ることが大切という杉山さん。これからも杉山さんには、楽しみに待っているファンのためにも楽しいタイトルを次々と提供していってもらいたいですね。まだまだお話をお伺いしたいところですが今回はここまでです。それでは、次回のお友達を紹介していただきましょう。

  杉山氏:
  一緒に『キミキス』を作っている、グラフィックディレクターの高山箕犀君を紹介します。開発にまつわる話はもちろん、色々楽しい話が聞けると思いますよ~。
 

『キミキス』でキャラクタデザインを担当されている高山箕犀さん。一体どんなお話をお伺いすることができるのでしょうか? 次回もお楽しみに。それでは杉山さん、今回はありがとうございました。