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Last Update:2003/08/23
週に1回ゲームクリエイターにお話を聞いて、お友達まで紹介してもらっちゃうスペシャル企画だ!
>>第155回
天野 喜孝さん
今回のゲストは、『ファイナルファンタジー』シリーズなどのイメージイラストを描いている天野 喜孝さんです。幻想的なイラストで『ファイナルファンタジー』シリーズの世界観の根幹を創ってこられました。天野さんが本格的にイラストを描き始めたきっかけとはなんだったのでしょうか?早速伺ってみましょう。
 

天野さんが現在のお仕事に就く決心をしたのはいつ頃、どんなことがきっかけでしたか? その時のエピソードなどと合わせてお聞かせ下さい。また、これまでどのようなゲームに携わってこられましたか?

  天野氏
 この業界に入ったきっかけは、15歳の時に竜の子プロダクションに入社したことですね。
 幼なじみが東京にいまして、そちらに14歳の夏休みに遊びに行ったんです。その際に、竜の子プロダクションで製作された「宇宙エース」という番組のファンだったので、友人と一緒に竜の子プロダクションを見学に行きました。その時、自分が描いた絵を持って行ったのですが、その絵を見せたらいきなり採用されてしまって。翌年、15歳で入社することになってしまいました。
 竜の子プロダクションという会社は、社長の吉田竜夫さんも、その弟の久里一平さんも元々が絵描きと漫画家で、他の皆もアニメを作るというより実写の映画を作りたい連中ばかりが集まってアニメーションを作っているというちょっと変わった会社でした。オリジナリティとか、アーティスティックなクオリティにこだわるというか、今思えば皆アーティストの集まりだったんですね。そのせいか、当時僕は社長の吉田さんからとてもかわいがられて、良くしてもらっていました。
 僕は、キャラクタ室というオリジナルキャラクタを作る部署にいたのですが、そこはまさに社内機密マル秘の部署。会社からも隔離されてひたすらオリジナルキャラクタを作っていました。
ゲームイラストではこれまでに『ファイナルファンタジー』全作品、『FRONT MISSION』『FRONT MISSION GUN HAZARD』『ファーストクイーン2』『REBUS』『エルドラドゲート』などに携わってきました。

 


前回ご登場いただいた坂口さんから『ファイナルファンタジー』のお仕事が入ったとき、どのような感想を持たれましたか?


  天野氏
 最初に『ファイナルファンタジー』の話を聞いたときのことはあんまりにも昔でよく覚えてないんですけど、渋谷かどこかの喫茶店で初めてお会いして話をしたような気がします。その時、坂口さんの熱意に打たれて「よし、僕も一緒にやろう!!」と思ったんです。
でも実は、その以前からよく飲み屋(バー)で偶然会うことがあって、お互い知らないフリをしていたんですけどね。
 


これまでに携わった作品の中で、特に思い入れが深い作品をいくつか挙げてください。また、お仕事中の息抜き方法についてお聞かせください。

  天野氏
 アニメ作品では押井守監督の「天使のたまご」ですね。一ヶ月スタジオに泊まり込みで仕事をした結果、体を壊してしまい、「もう二度とやるまい」と思いました。
ゲーム作品では『ファイナルファンタジー』です。『ファイナルファンタジー』が初めてのゲームの仕事依頼だったのですが、思わずドット絵を描いてしまい坂口さんに「ドット絵じゃなくてイメージイラスト」と言われたことがありました。
仕事中の息抜きとしてはシリアスな絵を描いていて疲れるとコミカルな絵を描いたりしています。つまり仕事としてやっていることと逆の作業をすることで気持ちをリラックスさせていますね。ですが、やがてこれも仕事になり…。

 


それでは、自分がプレイしたことのあるゲームの中で、「名作」と呼ぶべきゲーム作品を1タイトル挙げるとすれば何ですか?また、「こんなゲームをつくりたい」「こんなゲームで遊んでみたい」など、今後のゲーム・エンタテイメント業界におけるご自身の展望や、業界全体への希望などをお聞かせ下さい。

  天野氏
 名作といえばインべーダーゲームです。あれにはお金を沢山とられました。
業界への希望としては、こんなボクにでもできる、「簡単なゲーム」を発表してほしいですね。

 


最後に、イラストレーターという仕事をされている天野さんが、自身の仕事において一番大事にしていることを教えてください。

  天野氏
 想像力が大事です。全ての源です。
クラシック音楽のイメージを作品にしたことがあるのですが、このときも想像力が重要でした。また、詩にも想像力をかきたてられますね。それと、オリンピックを見ている時にもすごいアイディアが浮かんだこともありますよ。
 


 イラストによってゲーム自体のイメージを創り続けている天野さん。これからも素晴らしい作品でゲームにより一層の「味付け」をしていただきたいですね。『ファイナルファンタジー』の最初のお仕事でドット絵を描いてしまったというエピソードは思わず吹き出してしまいそうなお話でした。まだまだ楽しいお話をお伺いしたいところですが、今回はここまで。それでは次回のお友達を紹介していただきましょう。

  天野氏
 『ファイナルファンタジー』1作目からお付き合いがあり、立ち上げメンバーのひとり、スクウェアエニックスの石井浩一さんを紹介します。
 

 スクウェアエニックスの石井さんは『聖剣伝説』シリーズの生みの親であり、『ファイナルファンタジー』シリーズに欠かせないキャラクタ「チョコボ」の生みの親でもあります。どんなきっかけで創り出されたのか気になりますね。次回もお楽しみに。それでは天野さん、今回は本当にありがとうございました。