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最初に、酒井さんがゲーム業界に入ったきっかけと、これまでに手掛けられた作品についてお聞かせください。
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酒井氏:
実はもともと特撮映画が好きだったので、美術大学に通っていた頃は、特撮マンになりたいと思っていたんです。大学生のときに、怪獣の人形を作ったりしていましたね。ただ、日本の特撮には限界も感じていました。
また、その頃は“ちょうどこれからはゲームが3Dになる”という時代だったんです。「ゲームだったら世界に向かって自分の作ったものを発信できるし、今後映画のような演出のあるゲームもでてくるだろう。そして自分の立体のスキルを生かせたり、映画的な演出ができる部分もあるんじゃないか」と思って、ゲーム業界に行くことにしました。
入ってみると、まさに思っていたものがここにあった、と言う感じでしたね。
現在はセガに入社して11年になります。最初に関わったタイトルはSS『ワールドアドバンスド大戦略』です。次に『AZEL~パンツァードラグーンRPG~』に携わりました。その後ソニックチームに来て、DC『ソニックアドベンチャー』を作りました。それ以降は『PSO』シリーズ一色ですね。最新作はPSOシリーズの最新作PC『PHANTASY
STAR ONLINE Blue Burst(ファンタシースターオンライン ブルーバースト)』でしょうか。こちらのタイトルは新エネミーのデザインなどをやりました。なお、現在制作中の作品では初めてディレクターを担当させてもらっています。 |
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特撮映画がお好きとのことですが、自分のお仕事の中で特撮映画から影響を受けたことはありますか? |
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酒井氏:
円谷、東宝、東映など、いろいろなスタジオの映画から多大な影響を受けていますよ。自分がモンスターをデザインするときに、よく参考にさせてもらっています。
それだけでなく、特撮映画には子ども向け作品であっても決して妥協しない姿勢、そこらのテレビドラマよりも実は深いテーマ性など、学ぶべき要素が非常に詰まっています。特撮映画を「しょぼい」と言って観ない人は多いのですが、とてももったいないことをしているな、と思います。
また、特撮の神様・円谷英二監督はスタッフたちと打ち合わせする席で、“こういうことはできない”とは絶対に言わず、涼しい顔で“できるよ”と言ってから、それをどうやって実現するか、それこそ胃が痛くなるほど考える、これがプロの仕事だとおっしゃったそうです。この言葉には、自分がプロとして仕事をするうえで非常に影響を受けました。常に目標にしたい言葉ですね。実際にはなかなかそうはできないのですが(苦笑)。
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それでは、これまでに触れてきたゲームの中で、思い入れの深い作品を教えてください。 |
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酒井氏:
そうですね…。初めてプレイヤーキャラクタを手掛けた『AZEL~パンツァードラグーンRPG~』もすごく思い入れがあるのですが、やはり『PSO』でしょうか。ゲーム大賞を受賞したときの喜びは何者にも変え難いものがありました。また私生活でも『PSO』にハマっていろいろなことがありましたので…。とにかく、『PSO』は大げさではなく人生を変えられたゲームでした。まだまだ『PSO』との関わりは切れそうにありません。
なお、いちユーザーとして挙げる名作は『ゼビウス』です。それまでになかった美しいグラフィックもさることながら、「世界観」と言うものがほとんど存在しなかったゲームの世界に、最初に世界観を持ち込んだゲームとしてすごく印象に残っています。自分もそんな世界観を感じるゲームを作りたい、といつも思っています。
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酒井さんは『PSO』シリーズを通して、早くからコンシューマにおけるオンラインゲームを見つめられてきたと思いますが、オンラインゲームの現状をどのように感じていらっしゃいますか? |
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酒井氏:
ここ数年、オンラインゲームに関わっていますが、まだまだオンラインゲームも発展途上だと思います。
とは言っても今はタイトル数も豊富で、ユーザー数も増えてはいるでしょう。しかし、日本のオンラインゲームは、未だ能動的に遊べる一部のゲーム好きな人たちを捉えているにすぎません。そこで、現在のMMORPGなどとは別のところに、より多くの人が楽しめるオンラインゲームはあるんじゃないか、と僕は考えています。
また、より大きくオンラインゲームを含めたゲーム全般の話をすると、現在は表現の向上で人を集めているレベルに留まっている、と感じています。いわば、映画において無声映画がトーキーになった、白黒がカラーになった、というレベルで喜んでいるような状態です。
ハードの垣根を越えて誰もが楽しめる、また、そういったタイトルを我々が作り出せるようになったときに、本当の意味でのゲームの進化が始まるんじゃないか、と思っています。 |
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それでは最後に、ゲーム制作の際に心掛けていることや注意していることなどをお聞かせください。 |
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酒井氏:
ゲームで大事なことは、その作品において一本の筋を通すことだと思います。世界観や操作方法、それらが有機的に絡んでいるゲームには、ユーザーはすんなり入ることができます。逆にそこがバラバラだと、ユーザーが無意識に色んな齟齬を感じて、ゲームに入り込めなくなってしまうでしょう。常にどのようにプレイヤーが感じてプレイしてくれるのか、そこを意識して作るようにしています。
現在開発を進めている新作も、世界観とシステムを融合させつつ、プレイヤーを引き込んでいけるゲームにしていきたいとおもっています。 |
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| 『PSO』シリーズでMMORPGの楽しさをユーザーに伝えつつも、まだまだオンラインゲームを発展途上だと認識されている酒井さん。これから、新しい遊びが詰まったオンラインゲームを開発してくれることでしょう。オンラインゲームの可能性についてもっとお話をお伺いしたいところですが、今回はここまで。次回のお友達をご紹介いただきましょう。 |
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酒井氏:
プレミアムエージェンシーの山路和紀さんをご紹介します。実は中学校の同級生で、大学時代は一緒に映画を撮っていました。さらにセガでは同期だったりします。そんな彼も、今は会社を興してがんばっているようです。困ったときには助け合える、そんな頼りになる良き友人です。 |
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山路さんはかつてXbox『ブリンクス ザ・タイムスイーパー』などを手掛けられていらっしゃる方ですね。他にも独創性に満ちた作品を多く排出されていらっしゃいます。次回もおもしろいお話をお聞かせいただけることでしょう。お楽しみに! それでは酒井さん、今回は本当にありがとうございました!
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