オンラインゲーム、MMORPG、アプリ、ソーシャルゲーム、家庭用ゲームなどゲーム情報を毎日お届け!
Last Update:2003/11/04
週に1回ゲームクリエイターにお話を聞いて、お友達まで紹介してもらっちゃうスペシャル企画だ!
>>第127回
ソニー・コンピュータ エンタテインメント
ディレクター
外山 圭一郎 さん
今回は、かつてコナミの『サイレントヒル』を世に送り出し、現在SCEでご活躍されているクリエイター、外山 圭一郎さん。恐怖の本質を問う新作のホラーアドベンチャー『SIREN』を間もなくリリース。新作のお話はもちろん、意外なゲーム業界色々お伺いすることができました!
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
まず最初に、これまでに在籍されていた会社や係わられた作品、最新のお仕事についてお伺いできますでしょうか。また、この業界に入るきっかけになった出来事などもお聞かせいただけますか?
外山氏
:
まず、デザイナーとしてコナミ株式会社に入社しました。ジェネシス版『スナッチャー』や、『ハイパーオリンピックインアトランタ』(PS/コナミ)等に関わった後、『サイレントヒル』(PS/コナミ)を制作。企画原案、シナリオ、ディレクションから一部デザイン作業までと色々やりました。
ソニー・コンピュータエンタテインメントに入社してからはまず『夜明けのマリコ』(PS2)。これはデザイン周りの環境や作業の流れを作ったり、スパムコさんから送られてきたキャラクタデザインを3Dに起こす作業などをやっていました。そして最新作が2本目のディレクション作品となるホラーアドベンチャーゲーム『SIREN』(PS2/ソニー・コンピュータ エンタテインメント)となります。
何らかメディア娯楽系に関わりたい願望というのは、もう漠然と大昔から、という感じになってしまいますが、いよいよ学生生活も終わりという時期、たまたま「ピクノ」という、コナミから発売されていた知育系のお絵かきトイを持っていたもので、それを使ってチープなドット絵を描いてコナミの入社試験を受けたところ珍しがられて面接に受かりゲーム業界入りとなりました。周囲ではチラホラMacを使った作品提出とかもある時期だったのですが(笑)。ウケを狙ったつもりは無かったのでちょっと戸惑いました。
「ピクノ」は、今で言うと、PSの『キッズステーション』シリーズに近い感じでしょうか。確かに作品提出のツールとしては意外だと思います(笑)。さて、前回ご登場いただいた日下部 実さんは最新作『SIREN』の開発現場でご一緒されていたとのことですが、どんな感じでお知り合いになられたのでしょうか?
外山氏
:
『サイレントヒル』を作っていた頃に、たまたま日下部さんのサイトをお見かけして、とにかく作品が良い!というのはもちろんなのですが、ツールに対するスタンスに共感するものがあったり、日記やコラムが独特のテイストで非常に面白かったり…で、親近感を覚えていて「いつか一緒に仕事に関わりたい」とその頃から思っていました。初対面は、3DStudioMAXのユーザー会でお見かけしたので話し掛けたところ酒の席に誘って頂いて…という感じです。そんな縁から『SIREN』においてム-ビーパートのディレクションをお願いしました。
忘れられないエピソードとして、これは周囲に聞いても絶対同じ事を挙げるのですが(笑)、遅刻への見解が厳しい方で、「週●回の打ち合わせの際に必ず●分遅刻、それは一ヶ月続けば●分、年間にしたら●時間もの無駄になるんですよ!」とか力説されるんですが、本人はよく遅刻して来るんです(笑)。お忙しい方なので仕方ないのですが、とかフォローしてみる。
なるほど…時間に追われているがゆえに、という感じなのでしょうか(笑)。『SIREN』ではどんな世界が見られるのでしょうか、非常に楽しみなところです。では次の質問ですが、外山さんがこれまでにプレイしてきたゲームの中で、強く感銘を受けたタイトルは何ですか?
外山氏
:
スタッフの何人かは今同じチームなので照れくさいですが(笑)、『パネキット』(PS/ソニー・コンピュータ エンタテインメント)です。現在最先端のFPSでは物理演算がトレンドになっていますが、「演算」が言葉無しでドラマを構築したり、感情を揺さぶるという事例が4年前に現れていた、という事実は驚嘆に値すると思います。
『パネキット』はとてもストイックにモデル製作を突き詰めた作品ですよね。私も夢中で車を作っていた覚えがあります。現実に物を動かす感覚を忠実に再現しているがゆえ、プレイヤーの性格が出るゲームだと思います。では次に、外山さんが今一番興味をお持ちの事や、今後挑戦してみたい作品のプランなどをお聞かせいただけますでhそうか?
外山氏
:
『SOCOM U.S.NAVY SEALs』(PS2/ソニー・コンピュータ エンタテインメント)をプレイ中で、ベタですがネットゲームに俄然興味が向いているところです。コンシューマーという事でプレイヤー層が幅広く、特にボイスチャットで方言とか聞こえてきたりすると非常に面白いです。ネットゲームは日本ではなかなかブレイクしていませんが、逆にこれからの発展の余地が非常に大きいと思います。
『SIREN』にはネットゲームでより生きてくると思われるアイディアがいくつか盛り込まれているので、いつかネット対戦バージョンを作ってみたい…とか漠然と思ったりはしています。
一体どんな作品ないなるのでしょう…!? アイディアが現実のものとなって遊べる日が来ることを期待してしまいます。それでは、最後の質問です。外山さんが作品制作で最も大切に考えていらっしゃることをお聞かせいただけますでしょうか。また、『SIREN』に込めた思いなどもお聞かせ下さい!
外山氏
:
ワールドワイドをターゲットにした作品にする、という事でしょうか。ハードウェアが表現力を獲得するのに比例して、文化の壁までも顕著になってしまうのがジレンマだと思うのですが、元々邦画にしろ邦楽にしろとかく日本の娯楽は閉鎖的状況に陥りがちな傾向にあるのですが、せっかく世界をリードしてきた分野なのだから「世界市場を相手にする」という意識を明確に持つ必要があると思います。特に最近では北米産のゲームの台頭著しく市場規模も大きいですが、卑下して阿るような事があっては絶対にいけないと思います。
『SIREN』は日本を舞台にしたドメスティックなゲームですが、普遍性という部分にかなり気を使っているつもりで、世界市場にも驚きをもって受け入れられると信じています。今回の作品は年齢や立場的に、自分のゲーム人生のピークとなる作品になると初めから思いつつ制作しました。また、こんなに色々な人が関わるゲームはないんじゃないか、と思うほどチーム内外問わず多様な立場の人間が関わっていて、そんな様々な人々の思いの集大成でもあると思っています。
『SIREN』は外山さんにとってターニングポイント的な作品なのでしょうか。それだけ強い思いが込められたタイトルなのですね。期待しております!ここで、残念ながらお時間となってしまいました。それでは、次のお友達を紹介していただけますでしょうか?
外山氏
:
『天誅』シリーズ等の作曲で活躍されている朝倉紀行さんをご紹介します。『SIREN』にも関わっていただきました。ただし、ちょっと驚くような意外な形ではあります…(笑)。
朝倉さんは一体どんな風に係わっていらっしゃるのでしょうか…気になるところですが、それは次回、朝倉さんにお伺いすることと致しましょう(笑)。というわけで、皆さん次回もお楽しみに!外山さん、今回はお忙しい中どうもありがとうございました!!