Last Update:2002/10/01
週に1回ゲームクリエイターにお話を聞いて、お友達まで紹介してもらっちゃうスペシャル企画だ!
>>第87回
北瀬佳範さん
今週は前回の松野泰己さんに続いて、『ファイナルファンタジー』シリーズをはじめ『聖剣伝説』『クロノ・トリガー』など、数々の名タイトルを手がけられたスクウェアのゲームデザイナー、北瀬佳範さんが登場です!!

まず最初に北瀬さんの今までのご経歴と、今手がけていらっしゃるお仕事を教えていただけますか?


 

北瀬氏:
 大学卒業後アニメ会社に入社して、主にCMや子供向けアニメの制作で1年間、動画&制作進行スタッフとして働いていました。その後1990年にスクウェアに入社して、GB『聖剣伝説』や『ロマサガ』などを経て『ファイナルファンタジーV』からFFシリーズに参加して、現在に至っています。一番最近の作品は『FF X インターナショナル』です。
 今、携わっているのは…明確にタイトルを書くことはできませんが、ユーザーの皆様から非常に多くリクエストをいただいている、あるソフトを製作しています。近日中に公開しますので、お楽しみに!

 ほんとうに本当はタイトル言いたいのですけどねぇ…(以下自粛モード)

 


それは気になりますね。 ところで、前回登場の松野さんとは同じスクウェアの同僚ということになりますよね。会社でのお2人はどんな感じなんですか?


 

北瀬氏
 僕はお酒がダメなので飲みに行くなどの交流は無いのですが、仕事上会議などでしょっちゅう一緒になります。その会議などでの松野さんのパワフルさにはいつも驚かされます。
 松野さんはB級ホラー好きで、僕も結構ホラー映画が好きなので一度語り合いたいなぁとも思うのですが、ついて行けないくらい濃い話をされそうなので怖くて切り出せません。

 


ぜひ勇気を出して切り出してみてください(笑)。さて、映画がお好きとのことですが、北瀬さんにとって人生の転機になった作品は何だったのでしょうか?


  北瀬氏
 やっぱり「スターウォーズ」ですかね。もともと父親が映画好きでして、映画館なんかにもよく連れてってもらったものでした。「戦場にかける橋」とか「ミッドウェイ」とか「ヒンデンブルグ」とか「悪魔の沼」とか「悪魔の追跡」とか「暗闇にベルがなる」とか……ま、今考えるとめちゃくちゃな作品群なのですが、多感な小学生時代をこれで過ごしたのが今の僕を形成しているのは間違いありません。そんな下地があった中で12歳の時に「未知との遭遇」「スターウォーズ」という2連コンボをくらったのが人生の転機です。まぁ、映画という世界では無いですが「エンターテイメント作品創り」という人生の方向性が決まってしまったのはあの時でした。
 とっておきの作品も、やっぱり「スターウォーズ」…と言ってもビデオではなく8ミリフィルム。昔ビデオが普及してなかった頃、当時20分くらいのダイジェストで2万円以上(!)もした8ミリフィルム映画が、コレクトできる唯一の映像素材で宝物でした。今やDVDが普及して映画館もデジタル上映が盛んになってきていますが、自宅の映写機でカタカタ見る「スターウォーズ」もおつなものです。
 


8ミリとはまたシブいですね。本当に映画がお好きなのがよくわかります。それでは、北瀬さんにとっての「名作」ゲームは何ですか?


  北瀬氏
 『シムシティ』ですね。「敵を倒す」「ハイスコアを目指す」「エンディングを目指す」とは軸が違う、新たなゲーム目標の提示として画期的だったと思います。個人的にはこれ系のゲームの発展系である『A列車で行こう3(PC98)』がもっともはまったゲームです。今ではこれが携帯電話でプレイできるなんて…時代も変わっ(以下略・じじいモード)
 


時の流れは早いもの…で、最後の質問になってしまいました。最後に、北瀬さんがゲームを作るときに心がけていらっしゃるのはどんなことですか?


  北瀬氏
 「自由度と誘導のバランス」です。『FF』シリーズを作っていながら「自由度」とは不思議に思われるかもしれないですが、どんなに物語重視のゲームを作っている時でも自由度を気にしながらつくっています。よく世間で「自由度」と言う言葉がでてくるときは「シナリオ」としての自由度しか語られませんが、ゲームにはそれ以外にもいっぱい要素があります。それらすべてを含めての自由度です。例えば『FF X』で言えば、戦闘中いつでもチェンジできるメンバーや、自由な成長をすることができるスフィア盤などです。
 「シナリオ」に関しては伝えたいテーマがはっきりあるせいで比較的一本道になりがちですが、その中でも最大限の自由度を模索しています。と言って、全部自由にしてしまったら何から手をつけてよいのか(特にライトユーザーは)わからなくなってしまうので、ある程度の誘導は必要です。そのへんのバランス具合が重要だと思っています。
 

新作も楽しみにしています! それでは、次のお友達をご紹介していただけますでしょうか?


 

北瀬氏:
 フォレストエンターテイメントの小久保 啓三さんをお願いします。

 


『クロノ・トリガー』や『ファイナルファンタジー』シリーズなど、数々のスクウェア作品のプログラミングや、『アナザー・マインド』ではディレクターをご担当された方ですね。また面白いお話が聞けそうです。本日はどうもありがとうございました。