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3次職などのインタビューも必見!
『RO』名もなき島アップデート
2008.02.26
 
 2008年3月4日(火)、『ラグナロクオンライン(以下、RO)』の大型アップデート(Episode6.0 Beginnings and Upheavals)が行われ、新規マップ「名もなき島」が実装される。
 
 通称"名もなき島アップデート"と呼ばれる今回のアップデートでは、新規マップである名もなき島と、そこにあるダンジョン「修道院」、新規装備などが実装される。また今までカードを落とさなかったモンスターなどからカードを得られるようになる。

 …と、概要だけを見ると期待感が募るのだが、基本的に、今回のアップデートは高レベル帯、熟練者向けのものとなっており、新規に実装される装備なども転生したキャラクタ専用のものが多い。もちろん、未転生キャラにも扱える強力な装備もあるので、すべてが熟練者向けというわけではないが、転生キャラクタを持っているプレイヤーのほうがより楽しめるのは間違いないだろう。

 今回は、すでに恒例となった事前テストプレイの場において、ガンホー・オンライン・エンターテイメント『RO』制作チームの廣瀬高志氏に、そのあたりのお話もうかがうことができた。こちらは転生キャラクタを持っている人も持っていない人も必見の内容になっているので、最後までご一読願いたい。
 なお、テストプレイにあたっては、検証用のテストサーバを利用しているため、アイテム名称や仕様などが一部、実装されたものと異なる場合がある点をご了承いただきたい。

※画面写真をクリックすると、拡大したものを見ることができます。

今回体験用に用意していただいたキャラクタはレベル98のロードナイト。装備も+7ヴァルキリーシリーズという超豪華なもの。同行して補佐してくれたのは運営側スタッフの操るハイウィザードとハイプリースト。なお、ハイウィザードとハイプリーストの2キャラはマップ検証用の特別装備をしており、通常のキャラクタとは異なる。SSを元に敵の強さなどを確認したいという方は注意してほしい

■特定の人は喉から手が出るほど欲しい!? 新規実装装備カード

 名もなき島へ向かう前に、新規に実装される数多くの装備やカード類を見せていただいた。先述したとおり、やはり転生キャラクタ向けのものが多く、全体の傾向としては「カードスロット付きで、さらに特殊効果のあるものが多い」という印象。オートスペルの発動などにより、戦闘スタイルによってはその力を十分に引き出せないものもあるため、自分のキャラクタに合ったものをチョイスしていくのが望ましいとも言える(入手できれば、の話だが……)。ちなみに「妖怪の槍」や「死神の名簿」といった、どこかで見たようなアイテムも見受けられるのはニヤリとさせられる。

 転生キャラクタ用のものが強力なのはもちろんとして、今回は弓系やナックル系、本系、銃系、そして風魔手裏剣など、未転生のキャラクタでも扱える武器の実装が予定されている。低確率だが攻撃時にフレイムランチャーLv5(30分間、火属性を付与)が発動するマグマフィスト[3]などはスリーパーをメインに狩るモンク系にとって、非常に頼もしい武器になってくれそうだ。

 新規カード類は、MVPボスや強力な敵から入手できるものが多く、あまり多くは流通しないと予想される。が、天使耐性を付与できるアヌビスカード(盾用)など、タナトスタワー上層によく行くプレイヤーなどには嬉しいカードも実装される。

各属性の矢の効果を高める弓。スロットもついているので対応したカードを挿せばより強力になりそうだ。韓国情報ではバード、ダンサーは扱えないと噂されていたが、今回のテストプレイ段階ではアーチャー系とローグが使用可能と表記されていた
死神の名簿はセージ系が扱うと強力な追加効果を発揮する本。フリーキャスト&オートスペルタイプのセージ、プロフェッサー垂涎の装備と言える
短剣系にもメス[3]やトゥースブレード[1]といった強力な武器がある。転生キャラクタ専用なのが残念なところだ
不死系・悪魔系モンスターから受けるダメージを軽減する両手杖、ディバインクロス。スロットは付いていないがDexを+4する効果があり、実用性は十分ある
何気に強力な風魔手裏剣・明浄[2]。詠唱中断防止に加え、風魔手裏剣投げの威力が30%も増加する
オルレアンの制服は詠唱時間が延びるものの、詠唱中断されないという効果があり、これはフェンカードと同じような能力だが、詠唱時間のペナルティは15%となっている。転生ノービス以外の転生キャラが装備可能。オルレアンと言えば料理人の名前だが、どうやら彼の着ていた制服らしい
昔から絵柄だけはデータとして入っていたというアヌビスカード。晴れて今回実装となった。特定種族のダメージを3割カットする、通称3減盾の新たな一種となる
なかなかお目にかかることのないMVPボスなどにも、今回、カードが実装される。レア中のレアと言えるかもしれない

■待望の新マップ「名もなき島」はベインスの南から船で!

 今回実装される名もなき島は、前回のアップデートで追加されたベインスの南にある。ベインスと聞いて「行くのが面倒そうだなぁ」と思ったプレイヤー諸氏もいるかもしれないが、公式サイトのアップデート情報にもあるとおり、ラヘルからの空間転送が実装されるので安心してほしい。
 なお、ベインス南のフィールドには、サイドワインダーなどが棲息するため、低レベルキャラクタでは危険(そもそも名もなき島に行くためには、前提クエストをクリアしたうえでレベル80以上のキャラクタでクエストをこなす必要があるが……)。入り組んだ場所にある船着場から、船に乗って島へと向かう。

 到着した名もなき島は、住人の消えてしまった寒村という印象。ところどころクリックできる場所が存在し、その謎を突き止めると(つまりクエストをクリアすると)周囲には夜の帳が訪れ、真の姿を現わすことになる。

 夜になった名もなき島は、ゾンビスローターやラギッドゾンビ、ヘルプードル、フレームスカル、バンシーといった悪魔系・不死系の新規モンスターが徘徊する場所。いずれも手強い敵で、複数に襲われるとピンチになることもある。特にフレームスカルは念属性ということもあり、操作していたロードナイトでは対処に手間取った。そしてそれらの敵をかいくぐって進むと、昼間マップでは入れなかった修道院にワープリンクが出現しており、新規ダンジョン「修道院」への道が開かれるのだ。

昼間の名もなき島は船着場以外には人はおらず、生活していた気配が漂っているだけの村になっている
クエストを経て夜のマップになると修道院の入口が。なお、今回はクエスト類には挑戦せず、特殊な転送を使って直接該当マップにワープさせていただいている。ご了承願いたい
ヘルプードルはHPが減るとヘルプエモーションを出しながら逃げて行き、近くに誰もいなくなるとヒールを行うというユニークな敵だ
遠距離攻撃を行ってくるゾンビスローターは、トール火山のボウガーディアンと同様に、ターゲットを頻繁に変更してくる。ターゲットにニューマを置いたからと安心していてはダメだ
フレームスカルは念属性なので通常の無属性攻撃ではダメージを与えられない。今回はアスペルシオで聖属性を付与したり、ハイウィザードの魔法スキルで対応することになった


MVPモンスター2種類を擁する新規ダンジョン「修道院」

 全3階層から構成される新規ダンジョン「修道院」。入ってみて驚いたのは、視点の変更がほとんど効かない点。ここは"室内"扱いになっているとのことで、通常マップのように自由に視点を回すことができないのだ。ラヘルのフレイヤ大神殿聖域04マップといい、この修道院といい、最近の『RO』では、なかなかに挑戦を強いられるマップが多い。

 さて、修道院内部は他プレイヤーがいない環境のため、具体的な"モンスターの湧き"はわからないものの、下層に向かうにしたがって敵の数が多くなっていた印象だ。修道院 01ではゾンビスローターとラギッドゾンビ、バンシーが多く、修道院 02からはネクロマンサーという魔法系スキルを多用する強敵も登場する。修道院 03ではネクロマンサーがさらに増加し、ゾンビスローターやラギッドゾンビも多数襲ってくるようになる。
 内部見学用に用意された、極上装備のLv98ロードナイトでも、多数の敵を抱えるとみるみるHPが減っていくほど。生体工学研究所 03ほどではないにしても、高レベル用のマップであることに間違いはないだろう。ゾンビスローターが遠距離であることも災いしており、ハイウィザードの魔法力増幅+ストームガストだけでは対処しきれない場面も多かった。

 修道院内部には2体のMVPボスモンスターが出現する。修道院 02に出現する「堕ちた大神官ヒバム」と修道院 03に出現する「ヴェルゼブブ」がそれだ。ヴェルゼブブの陰に隠れてしまっている感のある堕ちた大神官ヒバムだが、MVPだけあって、強力な敵であることに変わりはない。修道院 033層目に出現するヴェルゼブブは、事前に何度かアナウンスされている通り、初期はスチールチョンチョンのような姿で登場する。HPを半分以上減らすと、本来の姿を現わすのだ。

バンシーやネクロマンサーはモンスター特有のスキルを使用してくる
サンダーストームやメテオストーム、クァグマイアなどを使ってくるネクロマンサー。取り巻きとしてゾンビスローターを召喚するボス属性の敵だ
堕ちた大神官ヒバム。修道院 02には出現しないバンシーを取り巻きとして連れているので、もし修道院 02でバンシーが見えたら警戒を怠らないようにしたい。戦闘不能になっているのはもはやお約束ということで…
修道院 03には北のほうに小部屋が並んでおり、狩りの拠点として使えそうな感じになっていた。一見したところ、このあたりはモンスターの湧きは少なそうだが、一般ワールドに実装されるとどうなるか予想しにくいところだ
変態前のヴェルゼブブ。ハエの集団なので一目瞭然。とはいえ、姿からは想像もできないような強力な攻撃を行ってくる。なお、取り巻きの赤いハエはハンターフライではなく、新規モンスターのヘルフライだ
変態後のヴェルゼブブ。今回は攻撃して変態させたわけではなく、特別に召喚していただいた。かなりの豪華装備をしたロードナイトでも3~4発の攻撃で昇天させられてしまうほどの敵である
こちらは修道院ではなく、既存のスフィンクスダンジョンに登場する新モンスター「アヌビス」。不死属性で人間種族という、インジャスティスに近い印象を持っている。サンダーストームやユピテルサンダーなどのスキルを使う強敵
アヌビスがどのくらいいるか、スフィンクスダンジョンの4層をぐるりと回ってみた。他に人がいないため、通常のワールドとは印象が異なるかもしれないが、パサナと同じかやや低いくらいの遭遇率だった。ソロ狩りの人にはちょっと危険かもしれない

■「初心者、転生・3次職への“道のり”を整えたい」 廣瀬氏

 筆者自身もいちプレイヤーとして気になっている「名もなき島アップデート」の疑問点、そして先日発表された3次職をはじめとした様々な『RO』の予定に関しての疑問を、今回の取材の案内役を務めてくれた『RO』制作担当の廣瀬高志氏にお聞きすることができた。結果的に、名もなき島アップデートに留まらず、今後の日本の『RO』の方向性を垣間見るインタビューとなった。

●名もなき島アップデートと日本独自の施策に関して

――ではまずシステム関連の質問からおうかがいしたいと思います。韓国の名もなき島アップデートではNPCを雇って共に戦うことのできる「傭兵システム」が実装されましたが、これは日本では実装されないのでしょうか。

廣瀬氏:ユーザーの皆さんの中でも話題に上がっていると思いますが、傭兵システムはホムンクルスと同じAIシステムを使っているんですね。ですが、現在、公式ページでもお知らせしている通り、ホムンクルスのAIシステムにはいくつか不具合が存在しています。この状態で傭兵システムを実装しても、本来、ゲームを楽しませるためにある要素がユーザーさん同士のトラブルを招いてしまったり、不具合によって不利益を被ったりする恐れがあります。ですので、傭兵システムに関しては、日本の運営チームが開発元に伝えている不具合が解消されるタイミングまで実装を見合わせるということになります。また、傭兵システム自体に関しましても、バランスなどをそのまま実装するかどうか、検討中です。日本のユーザーさんのプレイスタイルに合わせて、アレンジするべきところはアレンジして実装したいと考えています。

――ではホムンクルスAIの不具合が解消された時点で、傭兵システムも実装される可能性がある、と?

廣瀬氏:ホムンクルスのAIの不具合が解消された時点で"最低条件"が整ったかなというところですね。それまでは開発チームのほうで検証を進めつつ、どのようなアレンジで実装するのかといったことを検討していきたいと思います。

――名もなき島に行くためのクエストでは、いくつか前提のクエストもあり、なかなか難しいものも含まれていますよね。このことからみても、名もなき島は熟練者向けのマップということになるのでしょうか。

廣瀬氏:すでに体験していただいた通り、ダンジョンや敵の難易度的なところはおわかりになっているかもしれませんが、今回のアップデートで、追加マップに関しては高レベル帯キャラクタ向けのものになっています。

――地上の敵はそれほどの数でもなかったのでレベルアップにも適しているかなと思ったのですが、低レベル向けキャラが入れないのは残念かもしれませんね。

廣瀬氏:前提となるクエスト自体が80レベル以上となっていますが、狩りを成立させようとなるとそれなりのレベルは必要になると思います。

――前段階として必須となるクエストでは、緑ハーブの大量消費とトール火山への進入が必要ということもあり、比較的難度の高いものになっていますね。ぶっちゃけて言うとかなりの手間がかかりますよね……(笑)。

廣瀬氏:(苦笑しつつ)はい、実は、アップデートと同時というわけにはいかないんですが、緑ハーブの件に関しては救済を考えなければと思っていたところなんです。

――ということは、ベインスの、緑ハーブを使ったクエストイベントの成功確率が高くなるのでしょうか。

廣瀬氏:難易度調整なのか、それとも緑ハーブが手に入りやすくなるのか、具体的にはまだ検討段階ですので、最終的にどうなるかは現段階では申し上げられないんです。ただ、何らかの救済策は考えています。

――なるほど。その他の部分でも日本独自の微調整などが進められる予定はあるのでしょうか。

廣瀬氏:クエストと直接結びつくところではないのですが、日本独自で調整している部分としては、先月の1月15日にマップに出現するモンスターの配置調整を行いました。国によって遊び方が違うと思うのですが、韓国で調整されたバランスをそのまま日本に移植して、今まで活気があった場所から人がいなくなってしまうというのは寂しいですし、ユーザーさんからもそういった意見をいただきます。先日の配置調整で言うとジュピロスダンジョンなどがそれに当たりますね。一時、モンスターの湧きが少なくなったのですが、以前と似たような状態になるように再調整させていただきました。このように、ユーザーさんからの要望が多いものに関しては、できるだけ手を入れていきたいな、と。前述のクエストに関しましても、手を入れられるところは入れていきたいと思っています。

――クエストで言うと、神器クエストの報酬なども、今となっては錐以外は見劣りするものになってしまったという声もありますね。

廣瀬氏:うーん、神器クエストのように、1キャラ1回しかできないという前提の上で、報酬のために何度でもやりたいと思うようなものに関しては、調整を入れてしまった場合、すでにクリアされてしまった方が再挑戦できないという難点がありますからね。難しいところです。新しいキャラを作って挑戦してください、という短絡的な回答では納得できないものもあると思います。

神器クエストは4部からなるクエスト。ワールド内に神器が作られると1次クエストに挑戦できるようになる。前段階のクエストを一定の人数がクリアすることで開放される各クエストをクリアすると様々な報酬がもらえる。特にレア武器のもらえる4次クエストは開始から10分で終了してしまうことも多い。だが、現状では性能のよい武器が多数実装されたこともあり、「錐」以外は人気が低くなりつつある様子。(この画像は一般ワールドのものです)

――うーん、なるほど。では、ちょっと話が変わりますが、今回の名もなき島アップデートで新規実装される装備では転生キャラ用の装備が多く、また有用なものも多いように見受けられます。転生キャラと未転生キャラとの、いわゆる"性能差"がますます広がってしまうように思えますが、日本の運営側としてはこの点に関してどうお考えですか?

廣瀬氏:まず、前提として、転生したキャラクタのみが扱える装備が登場すること自体は問題はないと考えています。転生してはじめて装備できるというのは、それ自体が育成のモチベーションの維持にも繋がりますよね。問題は、転生までの道のりが、現段階では……一般的なユーザーさんにとっては、ハードルが高いと言わざるをえない点だと思うんです。

――確かにそうですね。

廣瀬氏:先日の弊社でのカンファレンスでも発表されましたが、3次職なども現状ではハードルは非常に高くなってしまっています。ここで少し補足させていただきたいのですが、カンファレンスでは何が言いたかったのかというと、3次職は未転生の2次職からしか転職できないというような噂も流れていましたので、転生したキャラクタから3次職になれるということも伝えなければと思ったんです。3次職を見越して転生を躊躇なさっておられるユーザーさんに、安心して転生してほしいというメッセージも込めたかったんです。

――いやしかし、転生してから再度99レベルのほうがハードルが……(笑)。

廣瀬氏:はい(笑)。現状はまさにそんな意見だと思います。我々も、そのハードルの高さは調整すべきだろうと考えています。3次職になること自体を諦めてしまうのでは本末転倒です。もちろん、転生を行うこと自体もハードルが高いですし、そこを諦めてしまわないようなゲーム内バランスの再調整なり施策なりを入れていく必要があるだろうと。

――現状では転生や3次職を諦めていた人でも、それらを目指すモチベーションが維持できるようなバランスということですね?

廣瀬氏:そうです。転生してオーラ(99レベル)間近の方々だけが楽しめるアップデートとなってしまってはいけないと考えています。……新しい職業というのは、新規に『RO』を始める方にとっても、きっかけになると思うんですよね。パッとデザインだけを見て「カッコイイな」「やってみたいな」と思って(『RO』を)始めてくださる方もいるでしょう。そういった方々が雲の上の存在のような高いハードルを目の当たりにしてモチベーションが維持できるかというと、もちろんそうは思えませんよね。

――そうですね(苦笑)。

廣瀬氏:そこで話は戻りますが、つまりは転生と既存2次職との差というより、その距離を縮めていきたい、と思っているんですね。もちろん、一概にカンタンにするというわけではなく、現状、転生しておられる方ですとか、すでに3次職への転職条件を整えつつある方々にとって不利益にならないようにバランスを取っていくことが必要だと考えています。

――つまり、職性能の差を埋めるのではなく、スムーズに上位の職を目指せるようなバランス調整を目指していくと。そういえば、先日のアニバーサリーイベントの一環として日本独自に行われた「モンスターサイドストーリーズ(モンスターにスポットを当てた期間限定の連作クエスト)」の報酬なども、70台~80台でレベルアップするような経験値をもらえるなど、停滞しがちなレベル帯の人のモチベーション維持への施策に思えましたね。

廣瀬氏:イベント制作チームのほうでも、どのあたりのユーザー層に対してどういった報酬がいいのか、またアイテム(スモールブックペンダント)に関しても考えて設定しています。実は、モンスターサイドストーリーズのように、実益もありつつお話を楽しめるというようなコンテンツに関しては、今後もやっていきたいと考えているんです。モンスターサイドストーリーズは中級者向けになっていましたが、初心者の方がゲームに入ってきてから、スムーズに慣れるための導線を用意することが今の課題です。今後はそういった、"道のり"を整えるものを実装していく予定なんです。

アニバーサリーイベントに向けて昨年夏から行われていた「モンスターサイドストーリーズ」。全7話のオムニバスストーリーで、最終的には150万の経験値が2連続(計300万)で獲得でき、アクセサリのスモールブックペンダント[1]が入手できた。(この画像は一般ワールド)

●どうなる!? ワールド統合と3次職

――さて、話は変わって、ワールド統合に関してお聞きしたいと思います。発表以来続報が気になっているのですが、その後のユーザーへのアンケートの日程や概要などは固まりつつあるのでしょうか。

廣瀬氏:初動としては、意識調査を実施するのが第一だろうと考えています。先日のカンファレンスでは補足の時間が取れずに誤解を招いたかもしれませんが、計画表の6月付近に(ワールド統合キャンペーンが)決定事項のように書かれていましたよね。ですが、あれは仮にワールド統合が実行された場合の計画表ですので、ワールド統合自体がすでに決定しているというわけではありません。実施する際にも慎重に進めていきたいと考えております。そのうえで、ユーザーさんへのアンケートに関しては……例えば以前マイグレーションを実施した際にどういった方式がいいかアンケートをしたこともありましたが、そういったような問いかけも行っていきたいと考えています。ユーザーさんの中には『RO』を愛してくださっている方も多く、「たとえ自分にとって不利益になっても、みんなが楽しめるようにするためにはこのほうがいい」という意見をくださる方もいらっしゃいます。ワールド統合を実施するかどうか、そういったところも含めてアンケートなどで声を聞いていきたいと思っています。

――ちなみにどのくらいの時期にアンケートを行っていく計画でしょうか。

廣瀬氏:うーん、なるべく早く行いたいと考えてはいるのですが……。本来2月中にアンケートを実施する予定ではいたのですが、ユーザーさんに提示できるだけの資料が若干足りない状況なんです。もしかするとアンケート時期は延びてしまうかもしれませんが、そうなった場合でも、2月中には何らかのご案内を出せるとは思います。

――ちょうどこの記事が掲載された直後くらいになりますね。ワールド統合に関して一点お聞きしたかったんですが、キャラクタごとのクエストのクリアフラグというのは、もしワールドを移動したとしても持ち越しできるものなんでしょうか。例えば神器クエストのフラグなどのようにワールド全体に関わるものが気になっているのですが。

廣瀬氏:キャラクタ単位で完結しているクエストクリアフラグは問題ないと考えています。が、おっしゃる通り、特にワールド全体で行う神器クエストやラヘルの神殿開放クエストなどは気になるところだと思います。それに加えて、ブラックスミスやアルケミスト、テコンキッドなどのワールド内ランキングの件もありますね。今の時点ではそういった様々な事項がどうなるかはハッキリとは申し上げられないのですが、ワールド統合のアンケートの際には、そういったメリットやデメリットというのも可能な限り提示して、判断材料にしていただきたいと思っています。詳細はそのときの情報をお待ちいただければと思います。

――先日公開された3次職に関してですが、ユーザーさんの反応はいかがですか?

廣瀬氏:ご意見は日々、目を通させていただいているのですが、3次職の仕様が発表される前と比べると投稿数が20倍くらいに激増しました。3次職に関しても、プランが決まりましたら、やはりアンケートを取るなりして、より多くのご意見をうかがいたいと考えています。もちろん、グラヴィティ社さんから情報が来た場合には継続的に情報公開を行っていきたいと思います。グラヴィティ社さんのほうで作っていきたい構想はもちろんあると思うのですが、「日本のユーザーさんはこう思っている!」という説得力のある意見を取りまとめて中継ぎをするのが我々の仕事だと思っています。

――3次の敷居を下げるにしても、まずは多くの人が下げてほしいと願っているという意見の「数」が重要ということでしょうか。

廣瀬氏:そうですね。ちなみに、3次職に関してはグラヴィティ社さんが弊社の子会社化したという発表の翌日に公開したため誤解を受けている面もありますが、カンファレンスの準備はもっと前から行われていましたので、直接の影響はなかったんですよ(笑)。

――タイミング良すぎだろうとか思ってしまいました(笑)。では最後になりますが、不正対策としてパケットの暗号化が行われましたが、ウルド以外は不具合によって延期されましたよね。その後に関してお聞かせ願えますか?

廣瀬氏:実はウルド以外で不具合があったというよりは、どちらかというと、ウルドワールドにネックとなる問題があったために今は動作を見ている状態なんです。で、通常ワールドに関しては、暗号化に関しては準備が進んでいる最中ですね。内容もウルドとは少し違うものになる予定です。日にちに関しては申し上げられないのですが、目標としては2月中、遅れても3月頭という早い段階での実施を予定しています。

――なるほど。継続して不正対策も進んでいるということですね。期待しています。


 名もなき島アップデートだけではなく、『RO』全体の話にまで発展した今回のインタビュー。少し長くなってしまったが、今後の『RO』について、日本運営チームの姿勢がうかがえたのではないだろうか。名もなき島アップデートを待ちつつ、日本独自の施策によるアレンジなど、日本運営チームの手腕に期待していこう。


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