豊かな緑に育まれた王国、ミリニア。
王女、アイシャが17歳を迎えた日、王位継承の儀がとりおこなわれた。
亡き先王に代わってアイシャを育てた摂政のブルネクは、成人となったアイシャが国を継ぐことを誰よりも感慨深く見守っていた。そして国をあげて行われる儀式に、アイシャもブルネクも国民も歓喜の声をあげた。
この王位継承のミリニアの腕輪を授与のとき、事態は急変した。
突如巨大で残忍な、炎をまとった蛇が空に現れ、ミリニア王国を襲った。
歓喜は悲鳴にかわり、魔物の咆哮がこだまする。炎に砕かれ崩れる城、決死の覚悟で立ち向かう家臣たち、炎に消えてゆく声。アイシャは目の前の惨劇に愕然とする。
残ったものは瓦礫と灰。
こうしてミリニア王国は人も家も城も、一瞬にしてすべて焼かれてしまったのだった。
惨劇が嘘であったかのような青空から、雪花のようにきらきらと降りつづける灰は手のひらで溶けてしまい、いっそうアイシャの心を悲しくさせた。
たった一つだけ焼け残った王位の証、ミリニアの腕輪を手にすべく、崩壊した城に戻るアイシャに炎から生まれた魔物が襲いかかる。ところが、すでに焼かれてしまったブルネクは、アイシャを助けるために灰の体を持って蘇る。このようにして次々に灰の体をもった仲間がアイシャの周りに集まり始めた。
アイシャは炎の謎と灰の体をもとに戻す方法を探すため、灰の戦士たちとともに炎の蛇を追う旅にでることを決意する。 |